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[関西]創部51年目で悲願のリーグ初V!京都産業大イレブン喜びの声「僕らの代で絶対結果を残そうって」

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関西リーグを初優勝した京都産業大

 京都産業大は11月12日に行われた関西学生リーグ最終節で、関西学院大に2-1の逆転勝利。この結果により、創部51年目にして初となる関西学生リーグ優勝を決めた。

 以下、京産大の監督・選手の優勝コメント。

●吉川拓也監督
「初優勝が遠いというか、関西大との試合のように一歩届かず、今日も先制されてリバウンドメンタリティじゃないんですけど、『もっとやれる』とハーフタイムに伝えて、彼らがしっかりと45分、力を発揮してくれたかなと思います。

 チームの立ち上げから結果が出る出ない関係なく、人として成長することに重きを置いているので、学生リーグ1部の頂点に立ったわけですけど、結果が出なかったときも組織としてチームとしてクラブとしてしっかりと関西学生リーグを引っ張っていけるような存在にこれからなっていけるようにしたい。

 この優勝が一過性にならないよう、目線は常に5年後、10年後、ということを常に言い続けてきた。自分たちは関西の学生リーグのなかではまだまだチャレンジャーという立ち位置。数ある伝統校に肩を並べて追い越せるように、しっかりとやっていきたい」

●GK山本透衣(4年=札幌U-18/FC大阪内定)
「勝ったら優勝っていう関大戦で、自分がラスト30秒でやられて、本当に悔しい思いをした。(関学大戦は)後半、みんなもすごいゴール前で身体を張ってくれて、ある程度制限された中で僕が最後に止めるっていうだけだったので、ほんとにみんなでつかみ取った勝利だと思います。

 (食野)壮磨をはじめとした意識が高い同世代の選手がいるなかで、僕もそれを基準にしてやっていかないといけないと思ったことで、自分の意識とかも高くなったし、僕らの代で絶対結果を残そうって話をずっとしていたので、有言実行できてすごい嬉しい。

 まずは2年前のインカレの成績を絶対塗り替えたい。しっかり勝って日本一達成できるように頑張りたいです」

●DF横窪皇太(3年=金光大阪高)
「後期の中断明けで、勝ち点を落とせない状況で取りこぼすのが続いてたんで、そこはもう一回集中力を高めないといけないと思っていました。今年の4回生が実力で引っ張ってくれる人たちだったので、そこにおんぶにだっこになるだけじゃなく、来年向けて力強く自分たちが主役だっていう気持ちをわすれずに、4回生と気持ちを統一してやっていきました。

 大学で初めての全国大会なので、インカレは楽しみです。関西とは違う強さの大学がたくさんいると思うんで、どれだけ自分が通用するか、今後プロ目指すうえでの目安にもなる。気合いを入れなおして、関東に負けない強さっていうのは身に着けていかないとと思います」

●DF西村翔(4年=G大阪ユース)
「優勝が見えて、ここで勝てばという試合が続いて、無失点で抑えることがなかなか難しかったんですけど、とりあえず自分たち守備陣はできる限りのことをして攻撃につなげようって意識してがんばっていました。

 一昨年の先輩たちが2位っていう結果を残してて、その頑張っている姿、こうしたらいいんやという姿がいい経験になった。あれがあったから今回優勝できたと思う。4年間で良いときも悪いときも両方経験できたことが、優勝に繋がってるのかなと思います。

 優勝のいい流れをインカレに持ち込んで、日本一をとれるよう頑張っていきたいです」

●DF西矢慎平(4年=神戸弘陵学園高/富山内定)
「なかなか優勝が決まらなかったが、そこでどうこうしても変わらない。次の試合に向けて全員、一週間全力でやっていました。

 2回生のとき2位でインカレに行けた時の4回生のふるまいを見てきて、全員が目標に向かって準備できるいいチームだなって思ったし、去年は難しいシーズンでしたけど、自分たちが最高学年になって、その糧を生かせてると思います。

 個人としてはプロも決まってサポーターにも見てもらえる機会だと思うので、自分の力を出せるように、チームの目標である日本一を達成できるように、またここからいい準備をして頑張りたいです」

●MF川上陽星(4年=作陽高)
「連敗してプレッシャーもあった。大経大戦で悪い流れを断ち切れたけど、関大との試合で一歩クリアができなくて失点して優勝を決めれなかった。でも、自分たちが有利な状況ってのは変わらなかったんで、全員がしっかりとトレーニングして今日に挑めました。

 僕は卒業後サッカーを続けないっていう選択をしたんですけど、一緒にピッチに立つうえで負けてられないっていう気持ちは常に持っている。今日は関学のボランチの二人はJ内定してるので、僕や伊藤(翼)が負けていては絶対に勝てないと認識して臨んだ。実力がある選手たちに負けないよう、自分が目の前の相手に負けないっていうところを常に意識してやっています。

 レベルが高い関学に今日勝てたっていうのは、すごく大きな自信になる。インカレの舞台では力あるチームと戦えるので、一つひとつ勝ち進んでいきたい」

●MF伊藤翼(1年=C大阪U-18)
「最初のほうは、4回生にひっぱってもらってばっかやったんですけど、後期になるにつれて自分の良さを出せていったので、少しは優勝には貢献できたかな。ずっとここ(セレッソ大阪 舞洲・日本ハム桜グラウンド)で練習してたんで、思い出の場所で優勝決めれたのはすごいよかったです。

 京産はボールつなぐサッカーで、自分のプレースタイルとも合ってるっていうのも入学の決め手になりました。入ってほんとに合っててよかった。自分が試合を決めれるような圧倒的な選手にならないと、上には行けない。大舞台で結果を残していくことが目標です」

●MF福井和樹(4年=G大阪ユース/相模原内定)
「最近は得点っていうところを意識して、難しい時間帯で自分が点を取れるか取れないかで、勝敗が決まると自覚してたんで、今日は得点できなかったですけど、大事な試合で勝利につながる点を取れたりしたのは、自分の成長かなと思います。

 相模原に行って、高いレベルで試合や練習をしたことで、京産に帰ってきてからゴールへの意識っていうのは増えて、自分でも成長したと思う。ゴールの見え方が変わって、余裕を持ってプレーできるようになりました。関東でも自分の得点で勝たせられるようにがんばっていきたい」

●MF食野壮磨(4年=G大阪ユース/東京V内定)※主将
「(関学戦のゴールは)自分の前にいい具合にボールがこぼれてきたんで、胸で抑えて足を振り抜いた。あれは気持ちで押し込んだゴールです。攻め込ませてカウンターを狙っていて、一本つなげばビッグチャンスになったんで、我慢というか守り耐えてしっかり攻めにつなげるっていうことでやっていました。

 前の試合も同点には追い付かれたけど、決して順位が逆転されたわけではなかったし、自分たちに優位な条件であることは間違いなかったから、ここで落ちたら終わりやって言ってた。関大戦のあの一日はすごくみんな落ち込んだと思うんですけど、火曜日の練習から切り替えてやってくれたのでこちらから何か働きかけるっていうことはなかったです。

 自分たちの課題と強みを見つめなおして、もうひとつ上のレベルでインカレを迎えられるように頑張っていきたい。僕のプレーを知らないサポーターの人たちも多いと思うんで、関東で食野壮磨はこういうプレーヤーだとわかってもらったうえで、来シーズン入れたらいい」

●MF夏川大和(4年=草津東高)
「(関学戦は)前半、クロスを上げる場面がなくて、後半仕掛けていくのを意識した結果、二人引き付けて縦へいってクロスっていうのがゴールに結びついてよかったです。

 京産へ来て、みんな意識高くて、自分自身がもっとついていかないといけないと考えるようになったのが、大学で一番成長したことかなと思います。去年から自分たちの代が引っ張る場面が多くて、4回生になってより一層引き締めてやっていきたのが、うまく結果になったと思います」

●FW中田樹音(3年=岡山学芸館高)
「自分は後期の半ばまでずっとリハビリしていて、チーム一丸でやろうっていうのは分かっていたので、戻ってきて自分も得意なプレーを出して優勝に貢献したかった。結果になってよかった。来年からは周りが見る目が『優勝した京産』と変わる。その重圧に押屈せず、京産のスタイルを貫いて1年後また優勝して2連覇できるように、こっからまた気持ち切り替えてやっていきたいです」

(取材・文 蟹江恭代)
●第101回関西学生リーグ特集
蟹江恭代
Text by 蟹江恭代

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