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香川途中出場も…マンUは横浜FMに逆転負け

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[7.23 親善試合 横浜FM3-2マンチェスター・U 日産ス]

 アジア・ツアー中のマンチェスター・ユナイテッドは23日、日産スタジアムで横浜F・マリノスと対戦した。チームが来日してから合流した日本代表のMF香川真司はベンチスタートとなり、2-2で迎えた後半16分からピッチに入った。4-2-3-1のトップ下に入った香川は中盤から前線にパスを供給し、チャンスメーク。集まった65,372人の観衆を沸かせた。試合は後半43分にFW藤田祥史が決めたゴールで、横浜FMが3-2で勝利している。

 キックオフから27秒、横浜FMはFWマルキーニョスがPA外からシュートを放つ。これはGKダビド・デ・ヘアが弾いたが、こぼれ球が再びマルキーニョスの下へ、ブラジル人ストライカーは、このチャンスを逃さずに左足でゴール。横浜FMが先制した。

 前半10分にはユナイテッドもチャンスをつくる。左サイドのDFパトリス・エブラがゴール前にクロスを入れる。DFがクリアーしたが、ボールはPA内中央のMFアドナン・ヤヌザイのもとへ。ヤヌザイが左足のボレーでゴールを狙ったが、シュートはクロスバーを越えて行った。

 横浜FMも13分、右からのCKをMF中村俊輔が直接狙う。しかし、これは惜しくもDFにクリアーされた。横浜FMの攻撃は続く。右サイドをDF小林祐三が突破し、ゴール前に低いボールを入れる。これをマルキーニョスが押し込んだが、GKデ・ヘアが足で防いだ。

 ユナイテッドは前半19分に同点ゴールを決める。右サイドをMFウィルフレッド・ザハが突破。PA内でシュートを放つと、DFに当たったボールがゴール前にこぼれる。これをMFジェシー・リンガードがゴールに押し込み、試合は1-1になった。この得点後、横浜FMは高熱をおして出場した中村をベンチに下げて藤田を起用。香川との新旧日本代表10番対決は実現しなかった。

 シーズン中の横浜FMがボールを保持するが、追加点を挙げたのはユナイテッドだった。前半31分に右サイドからのFKをヤヌザイが蹴ると、ゴール前のDF田代真一に当たってゴールマウスに飛ぶ。田代が懸命にクリアーに戻ったが間に合わず、オウンゴールで追加点となった。このゴールから、徐々に試合はユナイテッドのペースになる。35分にはファン・ペルシーのボールキープから落としを受けたリンガードがDFをかわして右足でシュート。ゴール右隅に飛んだが、シュートはGK榎本哲也が阻んでいる。このまま前半は1-1で終了した。

 後半2分には、ユナイテッドがセットプレーからチャンスをつくる。後半から出場したFWダニー・ウェルベックの折り返しをDFジョニー・エバンスが合わせたが、わずかに右に逸れた。香川がウォーミングアップに向かい、ゴール裏が沸く中で、後半4分、横浜FMはCKからDFファビオが打点の高いヘッドを決めて、試合を振り出しに戻した。

 後半16分にユナイテッドは香川を起用する。ウェルベックの背後に入った香川は、後半22分に縦パスを受けてPA内でチャンスを迎えるが、シュートはGK六反の正面を突いた。同27分にも香川は中盤でボールを受けて前を向き、ウェルベックにスルーパスを送ったが、やや長くGK六反に抑えられた。

 ユナイテッドは後半32分にザハを下げて、MFライアン・ギグスを起用した。同35分にはこぼれ球を拾った香川が左サイドでフリーになっていたMFアシュリー・ヤングにパス。A・ヤングはゴールを狙ったが、DFにブロックされて左サイドネットに外れた。

 後半40分にはユナイテッドが速攻に出る。アンデルソンがボールを運び、左前方のA・ヤングにパス。ゴール前に走り込んだ香川に対してクロスが入ったが、香川に通る寸前でGK六反にキャッチされた。

 横浜FMは後半43分、自陣からのロングボールをFW端戸仁が受け、PA内に仕掛ける。ドリブルは相手DFに止められたが、こぼれ球を藤田がダイレクトシュート。これがゴールに決まって、横浜FMが逆転に成功した。このまま3-2で試合は終了。ユナイテッドは26日に、香川の古巣であるセレッソ大阪と大阪長居スタジアムで対戦する。

(取材・文 河合拓)

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