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古橋亨梧や前田大然らが所属のセルティックの“日本戦略の秘密”に伊紙が注目

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 FW古橋亨梧ら日本人選手4人が所属するセルティックについて、イタリア紙『イル・ファット・クオティディアーノ』が特集で注目した。

 セルティックは、昨夏の古橋獲得に続いて、今冬の移籍市場において、FW前田大然およびDF旗手怜央、MF井手口陽介ら3選手を一挙に獲得して注目を浴びた。そんなスコットランドのチームのメルカートにおける動きに、イタリア紙も反応。「SNSやグッズ販売だけではない。セルティックが偉大なチームとして復活するための“日本戦略の秘密”」との見出しでスポットライトを当てた。

 グラスゴーのファンは今冬、「(ライバルの)レンジャーズとの差を縮めるためにも、クラブの歴史をすぐさま書き換えることができる、ビッグネームの獲得を期待していた」が、そんな思惑とは裏腹に、今年1月、日本人選手3人の獲得を発表したセルティック。「かつてナカムラ(中村俊輔)をクラブの象徴へと押し上げたチーム」は、「再びアジアのビッグマーケットに照準を定めていた」のだった。「ファンの間では困惑が広がり、議論が巻き起こった」補強ではあったが、イタリア紙は、セルティックが“日本路線”を選択した理由を分析した。

 日本選手をターゲットにしたのは技術的理由から
 古橋の獲得により、SNSの公式アカウントのフォロワーが2500人も増加したことを紹介。アジアのマーケットにおけるユニフォーム販売や国外での放映権による増収などに期待が集まる反面、「近年、チャンピオンズリーグ(CL)の本選から遠ざかっている」など、「リーグの競争力やクラブのブランド」などに物足りなさもあり、「たとえスター選手であっても、選手をたった1人獲得しただけでは、地球の裏側のファンやテレビ局の興味をかきたてるには不十分」であるとの見方を示した。

 だからこそ、「セルティックが日本の市場へ目を向けた理由は、本質的に技術的なものだ」と指摘。前田ら3人を250万ユーロ(約3.2億円)にも満たない移籍金で獲得したことを振り返り、「のちに他のクラブへかなりの高値で売却できる可能性のある、信頼できるサッカー選手を安値で獲得しようという考え」が根底にあると主張した。

 そのセルティックの構想実現のカギとなったのが、かつて横浜F・マリノスでも指導した経験を持つオーストラリア人の指揮官アンジェ・ポステコグルー。Jリーグをよく知る監督は、クラブを古橋の獲得へと導いた。その古橋がスコットランドにおいて大ブレイクを果たし、成功を収めたことで、セルティックは再びポステコグルーの助言の下、Jリーグにおいて、新たな逸材の獲得へと動いた。

 イタリア紙は最後に、前田の加入直後の活躍にも触れつつ、「日本のマーケットでの戦略は実りをもたらしたように見える」と指摘した。

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