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シェフチェンコ氏が強調「スポーツには世界を変える力がある。伝えるのを止めてはならない」

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アンドリー・シェフチェンコ氏

 2004年バロンドール受賞者で元ウクライナ代表指揮官のアンドリー・シェフチェンコ氏が、イタリア紙『レプブリカ』のインタビューに応じ、母国の窮状を訴えた。

 かつて「ウクライナの矢」の愛称で親しまれた元ミランのスーパースターは、ロシアの軍事侵攻により苦しむ祖国の現状について語った。

「2月24日から毎日毎晩、このことだけを考え続けている。どうすれば私の母国と同胞たちを救えるのか、どうすればこの戦闘を可能な限り早く止められるのか。どうすれば資金を集められるのか、どうすればウクライナの悲劇的な情報を絶えず世界へ伝えることができるのかとね」

「8日前まで、侵攻が始まらないことを願っていた。ところが、キエフやマリウポリ、スムイやハリコフといった街が包囲されている。人々は子どもも含めて地下へ避難して暮らしている。常にミサイル攻撃におびえながら、日常生活がままならない。言葉では描写しきれない状況だ。ウクライナは平和だけを求め、自由を守ろうとしている。寄付金が必要だ」

「非人道的なことが起きている。伝えることを止めてはならない。(ウクライナの人々は)どんな時も国際社会から支援があることを感じている必要がある。私は国のために必要なあらゆることをするつもりだ。状況を理解した上で、スポーツ界も含め外交団と話ができるよう模索している。また避難民のための資金や食料、医療品なども集め、赤十字と協力していきたい。スポーツにはとてつもない力がある。世界を変えることができるはずだ」

 ウクライナ代表は現在、カタール・ワールドカップ(W杯)欧州予選プレーオフへと進出しており、出場権獲得の可能性を残している。だがシェフチェンコ氏は、それどころではないと主張する。

「ウクライナのW杯出場? 現在、私にとってサッカーは存在していないも同然だ。毎朝、目覚めて考えることは、“自分の国のために何ができるか”だけだ。自由のために、我々の大地のために、権利を守るために戦っている同胞を誇りに思う」
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