beacon

スウェーデン代表MFが振り返るロシア脱出…外国人選手たちの出国を助けたクラブに感謝

このエントリーをはてなブックマークに追加

ロシア脱出を振り返るMFビクトル・クラション

 スウェーデン代表MFビクトル・クラションが、母国紙『Aftonbladet』でロシアからの脱出を振り返った。

 現在30歳のクラションは3日、ロシア・プレミアリーグのクラスノダールが契約の一時停止を発表した外国人選手の1人。クラブは「プレーヤーたちはクラブの所在地を離れ、今後自習練習に取り組んでいきます。契約関係は有効のままです」と伝えていたが、その後にはクラションとは双方の合意に基づいて契約解消に至ったことを発表した。

 2017年1月にクラスノダールに加入した同選手は同クラブでは公式戦147試合に出場し、43ゴール31アシストを記録したウィンガー。4日に妻とともに母国スウェーデンに辿り着き、『Aftonbladet』のインタビューに応じている。旅路について「非常に大きなストレス。戦争から逃げる感覚だった」と言及。1月に就任のダニエル・ファルケ監督がコーチ陣を連れてクラブを離れてからの数日間を振り返った。

「とても騒がしくなった。監督やコーチたちが退団し、外国人選手の全員も退団を望んだ。沈みかかっている船から逃げるような感じだった。その時、クラスノダールは大きなサッカークラブであることを示してくれた。特別な状況であることを理解し、僕たち選手に処罰や罰金を科せず帰国を許してくれたんだ」

「ロシア南部の領空のほとんどが閉鎖されているので出国は簡単ではなかった。クラブが助けてくれた。ソチに行けるようにバスを手配してくれた。クラスノダールから豪雨の中、黒海沿いの蛇行する道路を使った7時間の旅だった。バスには外国人選手たち、責任者たち、家族たち、妊娠中の妻たち、病気で反吐する子供たちが乗っていた」

「ソチからはクラブが手配した飛行機でイスタンブールに移動して、そこからそれぞれの国に帰っている。僕たちの場合はクラスノダールからの出発から1日半で実家に戻れた。今は親とともにヴァナモにいる」

「出発時のストレスやソチまでのバス移動を忘れることはないだろう。クラスノダールは戦地でもないのに戦争から逃げるようだった。だが、ウクライナの人々が今経験していることとは比べることはできない。僕は彼らのことを祈っている。僕らのロシアからの脱出は彼らが経験していることと比べてなんでもない。なんでもないんだよ」
世界のサッカー情報はgoal.com

TOP