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サッカー史に残る名球“神の手”がオークション出品へ…予想落札金額は5億円

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マラドーナ氏の“神の手”

 2020年に60歳で亡くなったディエゴ・マラドーナ氏の“神の手”で触れられたサッカーボールがオークションにかけられた。スペイン『マルカ』が伝えている。

 アルゼンチン代表だったマラドーナ氏による“神の手”はサッカー史に残る出来事。メキシコシティで行われたイングランド代表との準々決勝で、アルゼンチンが1-0でリードしたゴールは伝説となった。

 ヘディングシュートをしようとしたマラドーナ氏だが、相手GKとの競り合いからボールをパンチング。ボールはそのままゴールに吸い込まれた。イングランドの選手たちはチュニジア人主審アリ・ビン・ナセル氏に抗議したが得点は成立。マラドーナ氏は「マラドーナの頭と神の手で決めた」と自身のゴールを評し、このゴールの名称を象徴することになった。

 このゴールが伝説になったもうひとつの理由は、その4分後にマラドーナ氏がさらなる伝説を作ったからだ。自陣から68mを走り切り、イングランドチームの半分をかわしてゴール。この“5人抜き”ドリブルは2002年のワールドカップ・ゴール・オブ・ザ・センチュリーにも選ばれている。試合はアルゼンチンが2-1で勝利し、W杯優勝。マラドーナ氏はこの大会でサッカー界のレジェンドとなった。

 グラハム・バッド・オークションズは13日、“神の手”で触れられた36年前のアディダス製のボールが、カタールW杯開幕の4日前、11月16日に英国で売りに出されることになった。出品者は当時の主審ナセル氏。270万ドル(約4億円)から330万ドル(約5億円)の値がつくと予想されている。

 ナセル氏はグラハム・バッド・オークションズの声明で「このボールは国際的なサッカーの歴史の一部である」とコメント。「世界と共有するのに適切な時期だと感じている」と出品の経緯を語った。

 マラドーナ氏に関連するアイテムは、過去にもオークションにより高額で落札された。イングランド戦のユニフォームは、5月に930万ドル(約13億8000万円)で落札。これは当時、スポーツ記念品のオークションで支払われた最高額であった。この記録は、8月に1260万ドル(約19億円)で落札された1952年のミッキー・マントル氏の野球カードに破られている。

 ナセル氏は、準々決勝で着用したレフェリーシャツや、試合から数年後の同窓会でマラドーナ氏が“永遠の友”のためにサインしたユニフォームもオークションにかけると、グラハム・バッド・オークションズは伝えている。

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