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ムドリク売却益の一部32億円をウクライナ兵支援に…シャフタール会長が慈善団体発足を表明

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MFミハイロ・ムドリク

 シャフタールのリナト・アフメトフ会長が、チェルシーに電撃移籍したMFミハイロ・ムドリクの売却益を、ロシア軍と戦うウクライナ兵や遺族を支援することに活用することを明かした。クラブが16日、公式サイトに声明を掲載している。

 ウクライナ出身のムドリクは今月15日、アーセナルとの争奪戦を制したチェルシーへの電撃移籍が決定。移籍金はウクライナのサッカー界で史上最高額となる8900万ポンド(約139億円)にも上ると報じられている。アフメトフ会長はこの移籍について「複雑な思い」だと明かす。

「私の夢はヨーロッパのトロフィーを獲得することであるのはこれまで一度も秘密にしていない。すなわち、ムドリクのような選手を世界のトップリーグで応援するのではなく、われわれのクラブに招き、そうした選手たちと共にヨーロッパのトロフィーを獲得するべきだと考えていた」(アフメトフ会長)

 ところが、その夢はロシア軍の侵攻によって破られたという。「残念ながらウクライナはいま、ロシアがわれわれに対して行っている恐ろしく、不当な戦争と戦っているため、それが不可能なものになっている」(アフメトフ会長)。それでも同会長は「勝つと確信している」とし、「できる限りのことをしなければならない」と強調した。

 アフメトフ氏は今後、ウクライナ東部のマリウポリで戦う同国軍や遺族を支援する慈善団体「ハート・オブ・アゾフスタル」を立ち上げ、移籍金のうち2200万ポンド(約32億円)を寄付すると発表。医療器具や義肢、心理的サポートなどに活用することを明かしている。

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