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試合前にまさかの事件… 相手ファンに殴られた選手が報復で一発退場、乱入者が英雄視される異常事態に

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試合中止を訴えたMFマカリスター・シルバ(写真は別の試合)

 12日に行われたコロンビア1部リーグ・トリマvsミジョナリオスでファンの乱入事件が発生した。

 キックオフ直前、ホームのトリマファン1名がピッチに侵入してミジョナリオスMFダニエル・カターニョのもとへ。後方から近づくと、右腕を振り上げて頭部を殴る愚行を働いた。暴行被害を受けたカターニョは即座に乱入者目掛けて走り出し、激しく両手で突き飛ばし返した。

 乱入者はそのまま確保されたが、主審はカターニョがファンに乱暴な行為をしたと判断してレッドカードを提示。まさかの退場処分にミジョナリオス側は唖然とする一方、トリマファンは乱入者を「相手選手を退場させた存在」として英雄視。警備員に連行される乱入者を拍手で讃えるという異様な状況となった。

 カターニョの退場はキックオフ前に起きたため、ミジョナリオスは控え選手を先発メンバーに追加して11人で試合を行うことが可能に。それでもキャプテンのMFマカリスター・シルバが「我々の安全は最も重要なことだ。(愚行が導く結果として)前例を作らなければいけない」と主審に訴えるなど、ミジョナリオスは中止を要求した。

 主審は退場の判断についてルール上レッドカードに相当すると説明しつつ、試合は実施可能と判断。しかし、ミジョナリオスの選手らがロッカールーム戻ってピッチに姿を現さなかったため最終的に中止となった。

 現地メディア『Win Sports』によると、乱入者が応援するトリマの会長は「チームがピッチから撤退することはスポーツにおけるボイコットであり、そのような圧力は許されない」とミジョナリオスの判断を非難しているという。

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