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最終盤に1点返したが…日本人3人フル出場のシュツットガルト、首位バイエルンに健闘も一歩及ばず連敗

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DFマタイス・デ・リフトが先制ゴール

[3.4 ブンデスリーガ第23節 シュツットガルト 1-2 バイエルン]

 ブンデスリーガは4日、第23節を各地で行い、日本人3選手が所属するシュツットガルトバイエルンに1-2で敗れた。マンツーマン気味のシステムで圧力をかけ、終盤まで食い下がって健闘したものの、これで2連敗。それでも終盤に返した1点により、勝ち点で並ぶプレーオフ圏16位ホッフェンハイムとの得失点差1を守り、かろうじて残留圏内の15位にとどまった。

 ブンデスリーガ10連覇中のバイエルンをホームに迎えたシュツットガルトはマンツーマン色の強い4-3-3のシステムを採用。DFボルナ・ソサが出場停止のためDF伊藤洋輝が左サイドバックに入り、MF遠藤航とMF原口元気はインサイドハーフで先発した。

 試合は序盤から猛烈なプレッシングをかけたシュツットガルトが主導権を獲得。前半5分、左サイドのポケットをえぐったMFクリス・フューリッヒの折り返しに原口が飛び込むも、目の前でGKヤン・ゾマーに阻まれる。

 その後はバイエルンにボールを握られる展開が続く中、MFヨシュア・キミッヒのミドルシュートはGKファビアン・ブレドロウがファインセーブ。同13分にはMFジャマル・ムシアラの細かいタッチのドリブルに苦しめられ、シュツットガルト守備陣は3人が抜き去られたが、DFダン・アクセル・ザガドゥが決死のブロックで阻んだ。

 0-0で試合を進めるシュツットガルトは前半17分、高い位置に攻め上がった伊藤が無回転ミドルシュートで果敢にゴールを狙う。惜しくも右に外れたが、揺れて落ちる可能性のある一撃だった。同21分、バイエルンはMFキングスレイ・コマンのクロスにMFレオン・ゴレツカが頭で合わせたが、またしてもブレドロウがスーパーセーブ。試合の均衡は保たれた。

 バイエルンに押されながらも安定感を保つシュツットガルトは前半24分、伊藤がコマンとのマッチアップでゴールライン際まで密着し、クロスをしっかりブロック。同36分には遠藤と原口のプレッシングからキミッヒのパスミスを誘うと、FWジル・ディアスのスルーパスにFWサイラス・カトンパ・ムブンパが反応し、ゾマーを強襲する惜しいシュートを放った。

 さらにシュツットガルトは前半37分、前のプレーで獲得した右CKを伊藤がゴール前に送ると、DFコンスタンティノス・マブロパノスがゾマーに競り勝ってヘディングシュート。これがゴールラインを越えそうになったが、DFマタイス・デ・リフトにクリアされた。直後、こぼれ球を拾った遠藤の折り返しがゴール前を襲うも、味方には惜しくも合わなかった。

 そうして迎えた前半39分、ついにバイエルンがこじ開けた。高く押し上げた最終ラインでビルドアップし、左のハーフスペースに顔を出したデ・リフトが右足に持ち替えて遠藤をかわすと、ミドルレンジから右足一閃。ブラインドになっていたためGKは反応できず、低弾道シュートがゴール左隅に突き刺さった。

 ビハインドとなったシュツットガルトも前半42分に決定機。左サイドを攻め上がった伊藤のクロスはニアサイドの原口には合わなかったが、ファーで待っていたジル・ディアスが折り返し、サイラスが右足を振り抜く。ボレーシュートがキミッヒに当たってゴール方向に向かうも、わずかにゴール左に外れ、0-1のままハーフタイムを迎えた。

 後半の立ち上がりはアウェーのバイエルンサポーターが発煙筒や爆竹を使用したことにより、試合が一時中断。味方のDFアルフォンソ・デイビスが驚く様子を見せていた。その後は一進一退の攻防が続く中、後半14分には原口にビッグプレー。カウンターからムシアラに抜け出されたが、FWエリック・マキシム・シュポ・モティングへのスルーパスに対して懸命にアプローチし、スライディングでのクリアに成功した。

 それでも後半17分、バイエルンが追加点を奪った。右サイドからのパスを受けたムシアラが振り向きざまに縦パスをつけ、危険なエリアに入ったFWトーマス・ミュラーがワンタッチではたくと、これにシュポ・モティングが反応。最後は冷静にGKとの1対1を制し、ゴール右隅に沈めた。シュポ・モティングはこれで今季10点目。ここでコマン、ムシアラとともにピッチを退き、FWサディオ・マネ、FWセルジュ・ニャブリ、FWレロイ・サネが投入された。

 シュツットガルトは後半40分、左サイドバックにDFニコラス・ナルティらが投入され、伊藤がセンターバックへ。すると同43分、左サイドを攻め上がったMFティアゴ・トマスのクロスにFWフアン・ホセ・ペレアがバックヘッドで合わせ、ようやく1点を返した。

 それでも反撃はここまで。アディショナルタイムには遠藤のクロスを味方が合わせることができず、マネのシュートを伊藤が決死のブロックを見せるも、そこでタイムアップ。シュツットガルトは2連敗となった。一方のバイエルンは首位を守った。

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データ提供:Opta
※大会の公式記録と異なる場合があります

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