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MLSは審判員ストライキとともに開幕…新ルールの導入凍結、3部リーグ担当主審がメッシをさばく

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開幕戦に臨むFWリオネル・メッシ、主審は3部リーグが主戦場

 メジャー・リーグ・サッカー(MLS/北米1部)が21日、インテル・マイアミレアル・ソルトレイクの一戦で開幕を迎えた。FWリオネル・メッシのアシストなどでI・マイアミが2-0の勝利を手にして盛り上がりを感じさせる一方、大きな不安要素も残る試合となった。

 MLSでは現在、待遇の改善を求めて担当審判員が所属するプロフェッショナル・サッカー審判員協会(PSRA)のストライキが実行されている。オープニングマッチもMLS担当審判員が不在となり、主審は昨季USLリーグ・ワン(北米3部相当)を中心に吹いたクリスティアン・カンポ・エルナンデス氏が急遽担当。試合開始7時間前に発表された審判団リストの第一報ではVARとアシスタントVAR(AVAR)が未定と表記され、結局3年前に引退した元審判員がVARを務めることになった。

『ザ・アスレチック』や『ESPN』などによると、MLSとプロフェッショナル・レフェリー・オーガナイゼーション(PRO)は今後も下部リーグ担当審判員を割り当てるほか、ブラジル、トルコ、スペイン、イタリア、ジャマイカ、メキシコ、ポーランドから審判員を招聘するという。今季から時間稼ぎを抑制するため、交代で退く選手は10秒以内にピッチから出なければ一時的にチームが数的不利になるルールと一定時間倒れ込んでメディカルスタッフが入った場合は2分間ピッチに戻れないルールを適用する予定だったが、外部の審判員によって試合が行われるため急遽導入を停止することになっている。

 審判員を統括するPROはPSRAに改善策を提示したが、PSRAメンバーの投票結果として95.8%が受け入れることはできない意思を示したという。PSRAは平均の給与が増加すると示されたデータが実際は一部の審判員のみ昇給することになっていて全体の改善はできていないこと、PROが比較として出した海外リーグの給与情報がカメラマンのもので、審判員同士での比較ではないことなどが合意に至らなかった理由だとしている。

 MLSコミッショナーのドン・ガーバー氏はPSRAがPROの改善案に合意にしなかったことについて「反対した理由がよくわからない。フラストレーションがたまる」などと反応。PSRA側はストライキの長期化は望んでいないといい、合意に至らなかった理由を記載した書面を送るとともにガーバー氏らMLS幹部とともに会議を行うことを希望している。
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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