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高校選抜候補FW浅野、J1王者での日々を経て「『違うぞ』というところを出したい」

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[2.11 練習試合 日本高校選抜候補7-1静岡産業大]

 サンフレッチェ広島入りした11年高校選手権得点王、FW浅野拓磨(四日市中央工高)は、日本高校選抜選考合宿の2試合で無得点に終わった。それでもトップ下として先発したこの日は再三アタッキングゾーンでボールを良く受けて、ドリブルも前日よりキレていたように映った。また16分には中盤から飛び出してきたMF小原裕哉(鵬翔高2年)へのラストパスで決定機を演出し、20分には右サイドから切れ込んだSB室屋成(青森山田高3年)の折り返しをタイミング良くスルーしてMF植田裕史(星稜高3年)のゴールにつなげた。

 この日は試合後に広島の宮崎キャンプへ合流するために1本のみの出場。本人はプレーに満足している様子はなく、「自分では全然。全然思い通りのプレーはできていない。でも1.5をやってやりやすかったというのはありますね。ボールを受けるタイミングだったりだとか、そういうのはチームの中でイメージ合わせながらできたと思います。あとはゴール。そういうところで、もっともっと絡んでいけたら良かった」と語った。

 3日間の合宿で感じたのは昨年以上の雰囲気の良さ。「感じたのは去年よりもみんな雰囲気が良くて、すごく楽しくやっているなというのがある。こん中から落ちる人もいるし、自分もまだまだ分からない。でも、選ばれたとなっても、すごくいい雰囲気でやれているし、これからもっと一体感が出てくると思う。去年はなかなかいい成績を残せなかったですけど、今年は去年よりもいい成績を出せるように、結果を重視してやりたいと思います」と誓った。

 選考合宿はこの日で終了。他の選手たちが所属高校でのトレーニングや大学への練習参加する中、浅野はJ1王者でトレーニングすることができる。他の選手たちよりも濃密な日々を過ごして高校選抜へ戻ってくるつもりだ。「プロの中でしっかりとトレーニングして、もしメンバーに入れていて、戻ってくることができたら『違うぞ』というところを出したいと思います。判断の速さであったり、そういう部分をプロの中でトレーニングして、プロの中で意識してやってきたいと思います」。昨年の高校選抜はNEXT GENERATION MATCHでU-18Jリーグ選抜に敗れ、静岡県ヤングサッカーフェスティバルでは静岡県高校選抜に敗れた。そしてベリンツォーナ国際ユースサッカー大会(スイス)ではわずか1勝で8チーム中7位。結果を残せなかっただけにJ1王者のトレーニングで少しでも成長して「JAPAN」を勝たせる存在になる。

(取材・文 吉田太郎)

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