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[ミズノカップIN香川]離任する指揮官と“最後の闘い”佐賀北が首位守る!

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[3.30 ミズノカップU-18IN香川 佐賀北2-1鳴門 瀬戸大橋記念公園]

「ミズノカップU-18 IN 香川(うどん県)2013」は大会2日目の30日、予選リーグ2日目を行い、佐賀北(佐賀)対鳴門(徳島)戦は序盤の2ゴールでリードを奪った佐賀北が2-1で競り勝ち、2連勝。この日、野洲(滋賀)にも2-1で逆転勝ちした佐賀北はグループ1位で準決勝進出を決めた。
 
 指揮官を最高の形で送り出す。佐賀北は前半5分、相手のクリアミスをFW徳永遼太郎がダイレクトボレーで決めて先制。さらに9分にはMF松本健太郎のスルーパスでFW本村直也が抜け出し、最後はこぼれ球をMF原口俊介がゴールを破った。立ち上がりの連続ゴールで主導権を握った佐賀北はその後も松本の好パスから決定機をつくるが、鳴門もGKの好守など追加点を許さない。逆に32分、セットプレーからMF山口博也が決めて1点差とした。

 後半は佐賀北が松本、鳴門は山口を軸に相手の背後を突いてチャンスをつくるが、ともに守備の柱である佐賀北CB橋本勇我、鳴門CB松浦一樹が決定機の手前で阻止するなどスコアは動かない。空中戦でもしっかりとロングボールを弾き返していた橋本とDF田中謙士朗のCBコンビ中心に相手の攻撃を跳ね返した佐賀北は終盤、上手く時間を使いながら逃げ切り、2連勝とした。松本は「1対1の守備で飛び込まないところと、ちっちゃくつなぎながらも、速い縦の攻撃を使い分けることをテーマにやってきました。(チームは)ミズノカップにピークを持って来れている」

 佐賀北は9年間チームを指導してきた松尾智博監督が4月1日付けで同じ佐賀県内の県立校へ転任。今回が指揮官とともに戦う最後のステージとなる。選手には30日夜のミーティングで初めて伝えるということで、選手たちはこの日、目前に迫った“別れ”を知らないまま全力プレーをしていた。ただ、指揮官の思いが届いたか、鳴門との接戦を制したチームは野洲にも勝利。混戦が予想されたグループを1位で突破し、準決勝へ進出することとなった。

 国体佐賀県選抜でも指導を受けた松本が「自分の良さを引き出してくれる。オン、オフのところの切り替えがはっきりしていて、冗談とかも言うので面白い。サッカーは“熱い”です」と評する指揮官とともに戦うのは準決勝、決勝(3位決定戦)を戦う31日の大会最終日だけ。橋本が「優勝することだけを考えている。総体につながるようにしたい」という今大会のラスト2試合は、指揮官に成長した姿を披露する舞台でもある。

 佐賀北で選手権2度、総体で1度全国大会へ導いた松尾監督は「指導者ではなく、サッカーをやるのは自分たち。北高の誇りを持って頑張って欲しい。是非、全国をまた目指して欲しいですし、昨年のリベンジを果たして欲しい」とエールを送っていた。4月には新しく赴任する学校の指導者として佐賀北と県リーグで対戦するが、その前に、ともに戦う最後の大会を最高の形で終えられるか。4強へ進出したどのチームよりも佐賀北のモチベーションは高い。

(取材・文 吉田太郎)
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