[MOM1233]流通経済大柏MF鈴木豪(2年)_交代出場で2発!名門に現れた157cmの“切り札候補”
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.23 高円宮杯プレミアリーグEAST第16節 流通経済大柏高 3-1 札幌U-18 流通経済大柏高G]
選手権日本一を狙う流通経済大柏高に新たな“スーパーサブ候補”が現れた。強力なフィジカル能力を持つチームに後半18分から加えられた身長157cmの小さなMF鈴木豪(2年)。交代出場した2年生MFが2ゴールで勝利の立て役者となった。
本田裕一郎監督が「あの子は速いんですよ。ボールタッチもいい」と評する鈴木が強烈なインパクトを放ったのは後半30分の得点シーンだ。自陣から蹴り込まれたFKは誰も触ることなく相手PA方向へ向かい、GKが捕球体勢に入っていた。そのボールがGKへ到達する直前に左サイドから矢のように飛び込んできた背番号28。抜群のスピードによってボールをかっさらうと、そのままゴールへと流し込んだ。「入ってすぐで運動量多くして行こうと思っていた。行けないところも行く感じで行っていたら追いついた。相手もそんなにボールに対して行っていなくて、GKも油断していたので、走っていたら追いついたんでラッキーな感じだったんですけど、狙っていたんで良かったです」と“してやったり”のゴール。1点リードで終盤を迎えていたチームに大きな大きな2点目をもたらした。
さらに2-1とされた直後の後半アディショナルタイムにはMF相澤祥太のスルーパスを左中間で受けると、右足で外側からやや巻いたボールを蹴り込んでダメ押しゴール。「相澤さんなら絶対に(パスが)来ると思っていた。落ち着いているんで。ただ正直、ゴールはあまり見えていなかった。この辺かなと感覚で蹴ったんですけど。今週も練習でずっとカーブ、カーブと言われていた。そういうイメージで蹴ったんですけど上手くいって良かったです」。大仕事をしてのけたMFは20cm以上も大柄な先輩たちに笑顔で迎えられていた。
この日、得意のドリブルでも存在感を発揮した鈴木は中学時代、大阪のRIP ACE SCに所属。「コーチからも(ドリブルは)関西だったら上の方だから自信を持ってやれと言われていました」というMFは卒業時にはJクラブユースや大阪府内の強豪校からの誘いもあったが、千葉の名門へ進学することを決断した。「入る前は自分が下くらいのイメージでこっち来て、でもやってみたら結構できるなというのがあった」。それでも普段の練習ではフィジカル差のあるチームメートから吹っ飛ばされるようなこともあるという。だが、「小っちゃいのを上手く使おうかなと思っています。ドリブルは得意なので低い体勢で行ったり。飛ばされるときは大体感覚で分かるので、ちゃんと身体入れて飛ばされたらファウルになるんで、そこは賢くやれているかなと思っています」。小さな身体をDFの前にねじ込んで球際で対抗し、重心の低くスピードのあるドリブルでアピール。選手権予選では決勝のベンチ入りをしただけで残り2試合はスタンドから応援していたが、この日の活躍によって全国大会の戦力として名乗りを上げた。
千葉県予選で途中出場ながら3試合連続決勝ゴールを決めたFW福井崇志はRIP ACE SCの先輩。タイプは全く違うが、「中学からあんな感じ。凄いっすよね。尊敬しています」という先輩と全国大会では“切り札”の座を争うことになるかもしれない。「高校サッカーをやるのが夢で流経に来ました。(全国大会は)自分にとってはいい経験になる。出れるんであれば全国決まりましたし、狙っていこうと思っています」というMFはチャンスをものにするために今後もどん欲にアピールを続ける。
(取材・文 吉田太郎)
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2014プレミアリーグEAST
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選手権日本一を狙う流通経済大柏高に新たな“スーパーサブ候補”が現れた。強力なフィジカル能力を持つチームに後半18分から加えられた身長157cmの小さなMF鈴木豪(2年)。交代出場した2年生MFが2ゴールで勝利の立て役者となった。
本田裕一郎監督が「あの子は速いんですよ。ボールタッチもいい」と評する鈴木が強烈なインパクトを放ったのは後半30分の得点シーンだ。自陣から蹴り込まれたFKは誰も触ることなく相手PA方向へ向かい、GKが捕球体勢に入っていた。そのボールがGKへ到達する直前に左サイドから矢のように飛び込んできた背番号28。抜群のスピードによってボールをかっさらうと、そのままゴールへと流し込んだ。「入ってすぐで運動量多くして行こうと思っていた。行けないところも行く感じで行っていたら追いついた。相手もそんなにボールに対して行っていなくて、GKも油断していたので、走っていたら追いついたんでラッキーな感じだったんですけど、狙っていたんで良かったです」と“してやったり”のゴール。1点リードで終盤を迎えていたチームに大きな大きな2点目をもたらした。
さらに2-1とされた直後の後半アディショナルタイムにはMF相澤祥太のスルーパスを左中間で受けると、右足で外側からやや巻いたボールを蹴り込んでダメ押しゴール。「相澤さんなら絶対に(パスが)来ると思っていた。落ち着いているんで。ただ正直、ゴールはあまり見えていなかった。この辺かなと感覚で蹴ったんですけど。今週も練習でずっとカーブ、カーブと言われていた。そういうイメージで蹴ったんですけど上手くいって良かったです」。大仕事をしてのけたMFは20cm以上も大柄な先輩たちに笑顔で迎えられていた。
この日、得意のドリブルでも存在感を発揮した鈴木は中学時代、大阪のRIP ACE SCに所属。「コーチからも(ドリブルは)関西だったら上の方だから自信を持ってやれと言われていました」というMFは卒業時にはJクラブユースや大阪府内の強豪校からの誘いもあったが、千葉の名門へ進学することを決断した。「入る前は自分が下くらいのイメージでこっち来て、でもやってみたら結構できるなというのがあった」。それでも普段の練習ではフィジカル差のあるチームメートから吹っ飛ばされるようなこともあるという。だが、「小っちゃいのを上手く使おうかなと思っています。ドリブルは得意なので低い体勢で行ったり。飛ばされるときは大体感覚で分かるので、ちゃんと身体入れて飛ばされたらファウルになるんで、そこは賢くやれているかなと思っています」。小さな身体をDFの前にねじ込んで球際で対抗し、重心の低くスピードのあるドリブルでアピール。選手権予選では決勝のベンチ入りをしただけで残り2試合はスタンドから応援していたが、この日の活躍によって全国大会の戦力として名乗りを上げた。
千葉県予選で途中出場ながら3試合連続決勝ゴールを決めたFW福井崇志はRIP ACE SCの先輩。タイプは全く違うが、「中学からあんな感じ。凄いっすよね。尊敬しています」という先輩と全国大会では“切り札”の座を争うことになるかもしれない。「高校サッカーをやるのが夢で流経に来ました。(全国大会は)自分にとってはいい経験になる。出れるんであれば全国決まりましたし、狙っていこうと思っています」というMFはチャンスをものにするために今後もどん欲にアピールを続ける。
(取材・文 吉田太郎)
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