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日本高校選抜が欧州遠征出発前日に順大と練習試合。逆転負けも積み上げ実感する内容に

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日本高校選抜MF田部井涼(右)が順天堂大のMF名古新太郎と競り合う

[3.23 練習試合 日本高校選抜 1-3 順天堂大 市原スポレクパーク]

 第96回全国高校サッカー選手権の優秀選手を中心に構成された日本高校選抜が欧州遠征出発前日の23日、関東大学1部リーグの強豪・順天堂大と練習試合(30分×3本)を行い、1-3で敗れた。日本高校選抜はオランダでアヤックスのアカデミーチームなどと対戦した後、優勝を目指して第56回デュッセルドルフ国際ユース大会(ドイツ、3月29日開幕)に出場する。

 着実に積み上げてきている実感がある。いよいよ最終メンバー18名が決まり、24日から欧州遠征に臨む日本高校選抜が強豪相手に積み上げの成果を示すようなゲームをした。4-4-2システムを組んだ日本高校選抜の先発はGK薄井覇斗(流通経済大柏高→流通経済大)、4バックは右SB 後藤田亘輝(前橋育英高→青山学院大)、CB 生駒仁(鹿児島城西高→横浜FM)、CB角田涼太朗(前橋育英高→筑波大)、左SB 佐藤拓海(青森山田高→神奈川大)。中盤は主将の田部井涼(前橋育英高→法政大)と宮本優太(流通経済大柏高→流通経済大)のダブルボランチで右SH 菊地泰智(流通経済大柏高→流通経済大)、左SH田中雄大(桐光学園高→早稲田大)、2トップは町野修斗(履正社高→横浜FM)と選手権得点王の飯島陸(前橋育英高→法政大)がコンビを組んだ。

 対戦した順大は今月1日に鹿島アントラーズ内定が発表されたMF名古新太郎主将(新4年=静岡学園高)や17年U-20日本代表のFW旗手怜央(新3年=静岡学園高)、CB村松航太(新3年=清水ユース)ら主力組が1本目に出場。高校選抜は序盤、前からボールを奪いに行くものの、寄せきれずに順大に正確なパスを繋がれて決定機を作られ、GK薄井のファインセーブで何とか逃れるシーンもあった。
 
 名古や旗手のキープ力に苦戦し、生駒や角田のところで凌ぐ場面もあった。ただし、田部井が「やるべきことが攻守の切り替えのところとチームとして決めたので、そこができていた」という高校選抜は徐々に切り替えの速い守備がハマり、敵陣でのインターセプトを増加。随所でボールへの執着心ある攻防も見せていた高校選抜は、ショートカウンターや相手の背後を狙った攻撃からチャンスを作り出す。20分には左エンドライン際へ抜け出した菊地の折り返しを田部井が狙い、30分には角田を起点とした攻撃から佐藤拓のアーリークロスに飯島が合わせる。

 1本目は0-0で終わったものの、薄井、後藤田、佐藤拓、田中、町野に代えてGK湯沢拓也(前橋育英高→立正大)、CB蓑田広大(青森山田高→法政大)、MF青木真生都(東福岡高→関西大)、FW 佐藤颯汰(日章学園高→北九州)、荒木駿太(長崎総科大附高→駒澤大)を投入した2本目15分に先制点を奪う。連続攻撃から左SBの角田がアーリークロス。これをファーサイドで受けた佐藤颯が右足でゴールを破った。

 その後も球際の攻防で上回り、縦への素早い攻撃から飯島や菊地がビッグチャンスを迎えた日本高校選抜だが、シュートの精度を欠くなど2点目を奪うことができない。そしてFW白井海斗(清水桜が丘高)やMF長倉幹樹(浦和ユース)ら新1年生9名で2本目を戦った順大が同点に追いつく。28分、白井が左足シュートをねじ込んで1-1。高校選抜は再三のチャンスを逃した“ツケを払う”展開となった。

 稲見哲行(矢板中央高→明治大)をCBに入れ、町野ら4人をピッチに戻した3本目、高校選抜は田中の右足FKがクロスバーを叩き、カウンターから荒木、町野と繋いだボールで佐藤颯がGKとの1対1を迎える。そして17分には佐藤颯の右クロスから田中が放ったヘッドがポストを直撃。3本目もチャンスの数がスコアに繋がらない高校選抜は、逆に順大のFW梶原亮(新4年=広島皆実高)、FW大谷京平(新2年=柏U-18)に決められて1-3で敗戦。集中力が切れた終盤の連続失点によって、国内最終戦は黒星に終わった。

 選手、コーチ陣は課題を挙げる一方で、手応えも口にする。平野直樹監督(履正社高)は「積み上がってきている。チャンスは作れているけれど、点を獲るべきところでキチッと獲らないといけない」と語り、田部井は「デュッセルドルフの優勝のところを目標にすると、最後の失点はいらないところ。まだまだですけれども、ヤング(サッカーフェスティバル、対静岡ユース)やNEXT(GENERATION MATCH、対U-18Jリーグ選抜)の時よりは(大学生を相手に)良い内容でやれるところはあったので、最後の決定力のところと最後の集中力のところを課題にしていきたい」。

 1月の候補合宿から競争を経て、チームとして積み上げてきたものが形になりつつあることは確か。敗れたものの、チームが狙いとする切り替えの速い守備やアーリークロスからシュートへ持ち込む部分は大学生相手に表現されていた。この日はまだ結果として出なかった点を獲る、ゴールを守ることを渡欧後のトレーニグや練習試合で突き詰めて、デュッセルドルフ国際ユース大会初戦・スタンダール・リエージュ戦(29日)を迎える。

(取材・文 吉田太郎)
●2018日本高校選抜欧州遠征特設ページ

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