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昨年は攻撃の切り札。怪我から復帰の成立学園FW柏田凌佑が関東予選初出場で優勝ゴール

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延長後半3分、成立学園高FW柏田凌佑が決勝ゴール

[5.5 関東高校大会東京都予選決勝 駒澤大高 0-1(延長)成立学園高]

 復調へのきっかけとなるゴールだ。成立学園高は関東大会予選初出場のFW柏田凌佑(3年=FC府中出身)が劇的な決勝ゴール。チームを東京王者へ導いた。
 
 後半31分に右サイドへ投入された柏田は、「(ピッチサイドから見ていて、)みんなハードワークしていてセットプレーの守備が増えている中でよく耐えていた」。相手のパワーに押し返される中でも我慢強く戦っていたチームに歓喜をもたらした。

 延長後半3分、成立学園は中央のFW佐藤由空(3年)が右へはたく。柏田が選択したのは1タッチでの左足シュート。「駒澤さんの対人守備が良いので、どこかで1テンポずらしたり、変わったことをしないと入らないかなと思ったので、ダイレクトで打つことを選択しました」。この意表を突く一撃に駒澤大高は対応できず、決勝ゴールとなった。

 殊勲の柏田は、「(シュートが)弱くなっちゃったんで、入ると思っていない中で決まったので良かった。怪我でずっと出れていなくて、そういう中で(山本)監督に出させてもらって。1チャンスあるとコーチにも言われていたし、自分でも思っていたので、その1本を決め切って勝つことが出来たので良かったです」と微笑んだ。

 柏田は下級生時から攻撃の切り札の一人となり、公式戦でも活躍。だが、怪我が重なり、「今シーズンは冬からできていなかった」。復帰したのは、準決勝(4月23日)前。その試合には間に合わなかったが、決勝へ向けて徐々にコンディションを上げ、起用にゴールで応えた。

 山本健二監督は「身体は重かったんですけれども、最後仕事してくれたので、これから力になるんじゃないか、攻撃で起点になるんじゃないかなと思っています」と話すなど、最後の局面での仕事に期待。本人も「80分、90分プレーできるようにコンディションを上げていきたい。チームで良い結果を出せるように自分の役割を果たしていきたい」と意気込んでいる。狭い局面でボールを受けて崩す動きや、スペースを鋭く突く動きが特長。チームメートを笑顔にしたゴールを今後の活躍へのきっかけにする。

(取材・文 吉田太郎)

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