beacon

[MOM3986]静岡ユースMF安藤阿雄依(清水ユース3年)_高速ドリブルでウルグアイ翻弄

このエントリーをはてなブックマークに追加

ウルグアイ相手に抜群の突破力を披露した静岡ユースMF安藤阿雄依(清水ユース)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.28 SBS杯最終節 静岡ユース 3-0 U-18ウルグアイ代表 エコパ]

 静岡ユース(静岡県高校選抜)は、地元の観衆3028人の前で快勝。各選手が特長を表現し、グループでの見事な崩しでのゴールもあった。中でも、MF安藤阿雄依(清水ユース)はゴールにこそ結びつかなかったものの、自分のストロングポイントでU-18ウルグアイ代表を翻弄。強烈なインパクトを残した。

 安藤は今月、U-17日本代表の一員としてHiFA 平和祈念 2022 Balcom BMW CUP 広島ユースサッカーに出場し、クラブ・レオン U-18(メキシコ)と対戦している。対外国人選手との経験が、SBSカップでプラスに作用したようだ。

 U-18ウズベキスタン代表との初戦では、タッチライン際で相手の前に潜り込むようなドリブルで先制点の起点に。「自分はあまり相手にビビらないで、自分の得意なドリブルを出すと決めていた」「こういうところでやれないと海外でやっていけないと思うし、もちろんトップでもやっていけないと思う」というこの日も、圧倒的なスピードとキレのあるフェイント、脚力の強さで何度もウルグアイDFを抜き去った。

 ウルグアイDFは前半からファウル覚悟のスライディングタックル。シュートへ持ち込む直前にファウルで止められるシーンがあった。日本の高校生相手では抜けるような状況でも、DFの足が2、3歩伸びてくる感覚があったという。

「日本は寄せてから止まるじゃないですか。でも、海外は取るが前提なので、結構ガッツリ来るのでファウルとかが多いのかなと思いました」。それでも、安藤はファウルで止められた後の前半31分、PAで足を掛けられながらも倒れずに粘ってシュートを打ち切るなどウルグアイDFを上回って見せた。

 試合を通して高速ドリブルは止まらず。「(相手のタックルを受けても)抜き切ることができたので、結構できるんだなと思いました。相手にも脅威に。プレッシャーを掛けられた」。カットインからのシュートやDFライン背後へのラストパスで決定機を演出するシーンもあった。

 まだまだ精度の部分は課題。また、ウルグアイ戦では仕掛ける度に抜けていたが、本人は自身に求めている姿がある。「自分のスタイルは変えないで、その上でもっと味方を使えるような選手になりたいという感じです。自分で何とかしてやろうと思っているんですけれども、もっと味方を使ったり、ワンツーをしたりしてゴールを狙えたらもっと(崩しは)完璧だと思うし、もっと点数も獲れたと思います」。今回の3試合で今後、国内、世界で活躍するための経験を得ることができた。強烈な武器を持つ王国のスピードスターが、目指す姿に近づき、チームにより多くのゴール、勝利をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

TOP