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九州大会で力示した1年生。日章学園MF川越廉斗はこれから、点を取れるボランチに

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日章学園高の1年生ボランチMF川越廉斗(サガン鳥栖U-15出身)は準決勝でも積極的な動き

[2.21 九州高校新人大会3位決定戦 長崎総合科学大附高 1-0 日章学園高 金武町陸上競技場(天然芝)]

 負傷交代した3位決定戦のプレー時間は34分間のみ。だが、日章学園高(宮崎1)の1年生ボランチMF川越廉斗(サガン鳥栖U-15出身)はシュートを打ちに行ってDFと激しく接触、負傷交代するまで、積極的にゴール前のシーンに係わろうとしていた。

 川越はサガン鳥栖U-15時代、レギュラーとして日本一を経験。地元・宮崎の日章学園進学後、1年生チームで結果を残してAチームでチャンスを掴んだ。昨年は主にトップ下でプレー。インターハイで昌平高からゴールを決めたほか、インターハイ予選決勝では3アシストを記録している。

 今年、本職のボランチを任されている川越は神村学園高との準決勝、そして3位決定戦でも存在感のある動きを見せた。準決勝ではワンツーで前線の選手を追い越して決定的なシュート。また、タッチ数を少なくプレーできなかったことを反省していたものの、ボールを失わず、正確なミドルパスを配給するなど神村学園相手に堂々の動きを見せた。昨年に比べて少しずつ力強さも出てきている。ただし、準々決勝、準決勝、決勝と決定機に絡んだものの、得点はゼロ。本人は今後、点の取れるボランチになる意気込みだ。

「ボランチで点を取るということは大事だと思う。そこで決め切る力が必要。もっとこだわっていかないといけない」(川越)

 原啓太監督は1年生MFが目指す姿として、U-20日本代表MFの名を挙げる。「川越に関しては攻撃的なセンスがある。(青森山田高、FC東京で活躍する)松木(玖生)君みたいにPAへ入って点も取る、守備も頑張るように。攻撃的な質の良いところを見せたり、嫌なところに入って行く能力がある。質を上げてレベルアップして欲しい」。自陣PAから敵陣PAまで走り続け、試合を決める力も持つU-20日本代表MF松木玖生(FC東京)のように成長することを期待した。

 今後、松木、また本人が「去年プリンスリーグでやって、やってきた中で一番上手かった」というMF大迫塁(神村学園高3年→C大阪)のような全国トップクラスのプレーヤーになる可能性も秘める。そのためにも課題を改善し、武器を極めること。チームメートのFW高岡伶颯(1年)や中学時代のチームメートだったDF田中佑磨(佐賀東高1年)のU-17日本高校選抜候補選出に刺激を受けているMFが結果を残して評価を高める。

(取材・文 吉田太郎)

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