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プレミア開幕戦で自身の課題、相手DFの気迫と強さを実感。尚志のU-18代表候補FW網代陽勇「もっと自分が活躍しなければ」

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尚志高のU-18日本代表候補FW網代陽勇(3年=1FC川越水上公園出身)

[4.2 高円宮杯プレミアリーグEAST第1節 流通経済大柏高 0-0 尚志高 流通経済大柏高G]

 注目ストライカーがプレミアの強力DFを超える。尚志高(福島)は4年ぶりのプレミアリーグEAST初戦を0-0発進。流通経済大柏高(千葉)を上回る11本のシュートを放ったが、1点を奪い取ることができなかった。

 U-18日本代表候補FW網代陽勇(3年=1FC川越水上公園出身)は前半、右サイドからの折り返しを狙う形で決定的なシュート。だが、これを相手DFの好守にブロックされると、抜け出しから迎えた決定機も決め切ることができなかった。後半にはハイボールでGKに競り勝つも、ファウルの判定。したたかにチャンスを狙い続けていたものの、プレミアリーグデビュー戦は無得点に終わった。

 網代は昨年度の選手権全国大会初戦で鮮烈な2発。プリンスリーグ東北では交代出場も多い中で9得点を叩き出している。今年、U-17日本高校選抜候補、U-18日本代表候補に選出。クロスからのヘッドや鋭いターンから一気にゴールへ迫る動きを得意とし、現在は仲村浩二監督の助言でポジショニング、動き直しの質も向上中だ。選手権2回戦で負ったケガによって、今春にJクラブの練習参加をすることはできなかったが、高体連屈指のストライカーはプロからの注目度を高めている。

 そして、迎えたラストイヤーのリーグ開幕戦。尚志は相手の縦に速いサッカーに飲み込まれないように、普段とは異なる形でロングボールを増やしていた。網代は相手のU-17日本高校選抜CB塩川桜道(3年)とCB高橋力也(3年)の厳しいチェックを受ける中でのプレー。本人にとっては、プレミアのレベルの高さと自身の課題を実感する試合になったようだ。

「初めてのプレミアリーグということで後ろが頑張ってくれていたので、前が一発仕留めたいというのがあったんですけれども、決定力の部分、決め切れなかったのは自分の課題になった。相手の気迫に飲み込まれて……(流経大柏のCBは)前にめちゃくちゃ強くて、自分がトラップした瞬間狙われていたりしていたので、もう一枚自分が上手でそこを剥がせる選手や裏に抜けれる選手にならないともっと上のステージでできないと思う。きょうの強度でもっと自分が活躍しなければいけないと思います」

 網代はプレミアリーグで活躍するFWになることを誓う。「毎週毎週すごく強度の高いゲームになる。相手のDFも1点もやらないという気迫がすごく伝わってくるんですけれども、自分がチームの先頭立っているんで。0-0で自分が点を決めないとチームも勝てないので、自分が点を決めてチームを勝たせるんだという気持ちでこれからのリーグ戦戦っていきたい」と力を込めた。

 2月末から行われたU-18日本代表候補合宿で世代を代表するストライカー、FW貴田遼河(名古屋U18、3年)のプレーに刺激を受けた。「大学生相手に3人相手でも普通に収めたりして、早稲田(大)との時は2点決めてあれがストライカーみたいな感じだなと思いました。自分よりも小さいのに自分よりも上手かったですし、シュートも上手かったですし、もっともっと自分がやらないとダメだなと思いました。もっと普段の練習から強度をあげて、自分がやってきたことをチームに還元してプレミアリーグを戦っていきたい」。経験を尚志に還元し、活躍して自身の将来の可能性も広げる。

「今年が勝負の年なので、プレミアリーグという最高の舞台で、去年の3年生たちが良い舞台を用意してくれたので、この1年が自分にとっての将来やプロとか大学につながってくると思うので、どの試合でも結果を残せるように。得点でも、アシストでも、違いを見せれる選手になりたいなと思います」。次節の対戦相手は昨年3位の大宮U18。ゴールをこじ開けて、初白星へ導く。
 
(取材・文 吉田太郎)
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