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[MOM4255]前橋育英MF竹ノ谷優駕スベディ(1年)_イメージはデ・ブライネ。攻守に存在感のボランチが絶妙アシスト

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前橋育英高MF竹ノ谷優駕スベディ(1年クマガヤサッカースポーツクラブ出身)は存在感のある動きを見せ、同点アシスト

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.22 関東ROOKIE LEAGUE Aリーグ第1節 市立船橋高 2-2 前橋育英高 時之栖うさぎ島G]

 原動力はライバルたちに勝ちたいという気持ちだ。前橋育英高(群馬)はこの日、プレミアリーグEAST、プリンスリーグ関東2部、群馬県トレセンメンバーの10名以上が不在。2度リードを許したが、後半は市立船橋高(千葉)を押し込み続け、2-2の引き分けに持ち込んだ。

 MF竹ノ谷優駕スベディ(1年クマガヤサッカースポーツクラブ出身)は、同点ゴールをアシストするなど勝ち点1奪取に大きく貢献。そのMFは「(Aチームの試合に出るためには)同年代でもライバルがいるので、仲間なので敵対意識は持たないようにして、でもライバルとして、自分の力で上に上がっていけるようにしたいです」と力を込める。

 熱い気持ち、向上心だけでなく、プレーも印象的だった。プレーエリアが広く、最終ラインのカバーや攻撃の組み立てから、フィニッシュのシーンにも顔を出す。フランス代表MFカンテの動きを動画でチェック。「セカンドは相手の位置とかボールの上がり具合とか見て、どこら辺に落ちてくるのか予測しています」というボランチは、再三セカンドボールを回収し、攻撃に結びつけていた。

 また、積極的にボールを受けてビルドアップの中心に。余裕のあるボールさばきでチームを前進させた。リードされた終盤には前への姿勢を強め、29分には相手ゴールエリアへ走り込み、決定的なヘッド。そして、その2分後には右サイド後方から絶妙なクロスを通し、MF辻翔太朗の同点弾をアシストした。
 
「デ・ブライネのクロスとか好きで、最後のクロスはデ・ブライネのクロスを意識してファーサイドに『あそこしかないな』と思って。落としのボールも良かったのでちょうど良いクロスを上げることができました」。イメージ通りのアシストをした竹ノ谷だが、終盤は仕掛けに行ったところでロストも増加。また、本人は勝ち切れなかったことを悔しがったものの、堂々のパフォーマンスだった。

 竹ノ谷は中学2年生だった2年前、地元・熊谷で行われた前橋育英の選手権を観戦し、当時前橋育英の2年生ボランチコンビだったMF徳永涼(筑波大)とMF根津元輝(現法政大)のプレーに憧れを抱いたという。

「パス回しが上手くて、徳永涼先輩とか根津元輝先輩がボランチやっていて僕もやりたいなと思って。徳永涼先輩とか根津元輝先輩のように声でも引っ張っていって、最後勝ち切るようにしたいです。このルーキーリーグで優勝して全国行きたいし、ここを糧にレベルアップして、3年生の選手権やインターハイ、プレミアリーグが目標なのでそこに向けて準備していきたい」。まだまだ線が細いものの、面白い特長の持ち主。より中盤でのターンや展開の部分を磨き、経験を重ねて偉大な先輩たちに近づく。

(取材・文 吉田太郎)

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