beacon

選手権全国8強の佐野日大は関東予選準V。経験、悔しさを次に繋げ、「絶対に」インハイで全国へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

準優勝の佐野日大高はインターハイで「絶対に」全国へ

[5.10 関東大会栃木県予選決勝 佐野日大高 0-1 白鴎大足利高 栃木グ]

 敗戦をインターハイ予選や選手権予選での優勝に繋げる。県新人戦に続く2冠を狙った佐野日大高は0-1で敗れ、準優勝で関東高校大会Bグループ(各都県2位の8チームが出場)へ。全国8強入りした選手権の主軸メンバー、GK平岡倖輝(3年)とDF原朝哉(3年)を欠いていたとは言え、悔しい敗戦となった。

 先発を任されたGK村野大輝(3年)は、平岡と同クラスの実力者でDF陣をサポート。また、豊富な運動量が光るMF福田一樹主将(3年)やDFリーダーのDF須永大成(3年)、10番MF小田智輝(3年)、187cmDF緒形一真(3年)、攻撃の要・FW山口大惺(3年)ら特長を発揮していた選手も多かったが、勝利に結びつけることができなかった。

 立ち上がりから押し込む時間を増やしていたものの、福田は「シュートが狙えていないし、最後クロスでも終われないしで……」。海老沼秀樹監督も攻撃が中途半端になっていたことを指摘していた。

 前半でリードが奪えず、後半もセットプレーなどのチャンスを活かせない。そして、後半17分に失点。落ち着いて反撃することを目指したが、時間が経過するにつれて焦りが増し、強引な攻撃は引いて守る白鴎大足利高守備陣に跳ね返された。冷静さを欠いてしまった選手が多かったことは反省点。海老沼監督は「これからです。一人一人が逞しくなっていかないと」と成長を求めていた。

 新主将の福田は選手権全国8強経験者の一人。今年のチームについて、「みんな去年に比べると特化したものは無いんですけれども、みんな頑張ってくれるし、やってくれるところがある。まとまって、もっと一人一人が強化してもっと得点力とかも上げていければ勝てるチームになっていくと思う」と説明する。

 全国8強はあくまで先輩たちが成し遂げたこと。それでも、新チームにプラス要素をもたらしているようだ。福田は「全国大会を経験した人が結構いるし、去年の選手権の県の決勝を経験した人も結構いるので、プレッシャーを受けても結構迎え撃てるというか、そういうメンタルを持った子は結構いると思います」。福田はそのチームをより盛り上げ、プレーで仲間を活かす考えだ。

「自分はまだ全然気持ちも成長できていないし、プレーもみんなの方が上手いと思うので、自分は声をかけて、全体を盛り上げる感じで自分の運動量とか使って仲間を活かしていきたい」と語る。運動量を駆使してチャンスに絡み、練習中のミドルシュートで流れを変えることも目標。個人としても成長し、目標達成に貢献する意気込みだ。

「今回負けてしまって新人戦と2冠はできなかったんですけれども、ここからインターハイ、選手権と優勝して全国大会でどんどん歴史を変えていきたいなと思います。選手権も全国大会に出たんですけれども、(まずは)絶対にインターハイで行きたいという気持ちがあって、関東大会2位リーグなんですけれども、本戦で力をつけて得点力を上げて、インターハイに向けてもっと強化していきたい」。この日、GK陣を中心に話し合う姿も見られた佐野日大。敗戦から学んだことを忘れず、改善し、次は決勝で勝って喜ぶ。

佐野日大高のMF福田一樹主将(3年=FC古河出身)は個の成長も誓った

(取材・文 吉田太郎)

TOP