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実践学園の快足FW小嵐理翔が後半に躍動。高速ドリブル、裏抜けでチャンス生み出して決勝点

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後半33分、実践学園高FW小嵐理翔(3年=鹿島アントラーズノルテジュニアユース出身)が決勝点

[5.29 関東高校大会Bグループ決勝 実践学園高 1-0 日大藤沢高 AGFフィールド]

 FW小嵐理翔(3年=鹿島アントラーズノルテジュニアユース出身)が実践学園高(東京)随一のスピードを発揮。後半、チームをそのスピードと推進力で牽引し、決勝点も叩き出した。

 前半、実践学園はGKからのビルドアップにチャレンジしていたが、封じられ、シュートゼロで40分間を終了。小嵐も背後を狙う動きを見せていたものの、惜しくもオフサイドとなるなど、チャンスに絡むことができなかった。

 それでも、チーム全体が縦に速い攻撃を意識した後半に躍動。10分、カウンターから左サイドを一気に駆け上がると、並走したDFの前に強引に潜り込む。相手DFがたまらずファウル。PAのわずかに外側でPK獲得とはならなかったが、ここから2度、3度と裏抜けするたびにボールが通り、決定的なシュートを連発した。

 そして後半33分、CB山城翔也(3年)からのロングフィードをPAで収めたところでファウルを受け、PK獲得。これを右足で決め、「練習でPKはやっていたので、緊張はしたんですけれども入って安心したのがあります」と喜んだ。

 小嵐にとって、今回の関東大会はチームに迷惑を掛けた分を取り戻す大会だった。「関東の東京予選では正直自分はFWとしての役割を果たせていない。シーズン前は調子良かったけれど、迷惑を掛けたのでチームが関東まで繋げてくれたので、そういった部分も本戦でやるしかないという気持ちでやっていました」と振り返る。

 今大会は初戦で1ゴール1アシストの活躍。準決勝でも先制点に絡んだ。そして、前日に肩を痛めていたが、決勝でもマン・オブ・ザ・マッチ級の活躍を見せて決勝ゴールを決めた。

 今後へ向けては「点を取ることは毎回目標にしている。その中で点を取るだけじゃなくて、FWとして献身的に守備をしたり、何回も裏抜けしたり、チームの軸になれるようにしたい」。憧れの選手はフランス代表FWキリアン・ムバッペ。圧倒的なスピードを持つストライカーは、“実践のムバッペ”と言われるくらいの活躍を続け、チームに多くの白星をもたらす。


(取材・文 吉田太郎)
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