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2年時から東福岡所属のCB保科鉄は今年、守備の柱に。活躍続けて「恩返し」を誓う

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東福岡高CB保科鉄(3年= CAグランロッサ出身)は無失点に貢献

[6.25 高円宮杯プレミアリーグWEST第9節 米子北高 0-0 東福岡高 どらドラパーク米子陸上競技場]

 プレミアリーグWEST8試合中7試合に先発フル出場。東福岡高は広島ユース戦で4失点しているが、それはCB保科鉄(3年= CAグランロッサ出身)が唯一欠場した試合だった。保科が先発した7試合は全て1失点以下。「(なかなか)無失点とはいかないけれど1失点とか一番少ない失点で抑えてきたのでそこは良くなってきている」と語るCBはこの日、米子北高に苦戦しながらも無失点で90分間を終えた。

 米子北の縦に速い攻撃を想定して準備。「予想通りだったので、練習の中で球際とかカバーとか実践してきた中でそういうのが使えたので良かった」と振り返る。ヘディングの強さやビルドアップを特長とする保科は、カバーリングが武器のCB倉岡愛斗(3年)やスピードのある左SB秋一星(3年)のサポートを受けながら前への強さや高さを発揮した。

 前半に裏を取られかけるシーンがあったほか、前後半合わせて被シュートは14本。決定的なピンチもあった。また、負けず嫌いな性格が多いという東福岡は、やや熱くなり過ぎてしまう部分も。森重潤也監督から動じない強さを求められていたが、保科も「九州大会を含めてカッカしてしまうところが色々な大会含めてあったので、もっと冷静にサッカーができるように日頃から取り組んでいきたい」と改善することを誓っていた。

 保科は昨年、中盤で主軸に。だが、新チームではCBとしての起用が続いている。プレミアリーグ開幕直前のサニックスカップでは「何もできなくて、チームに迷惑をかけた」。それでも、森重監督や平岡道浩コーチらコーチ陣の指導で守りの基礎の部分から成長。後方からチームを鼓舞する部分も含めて意欲的に取り組むDFは、プレミアリーグでの好守や九州高校大会優勝で自信を着けてきている。

 高校1年時は東京の強豪、国士舘高に所属。2年時から地元の東福岡でプレーする。九州を代表する名門校で“1年目”から先発を務め、今年は守備の要としてインターハイ出場権獲得と九州制覇。保科は指導陣やチームメートに感謝する。

「(転校し、)最初はどうなるかなと思ったんですけれども、平岡先生や色々な指導者に支えてもらって、仲間にも恵まれて、今こうやってサッカーを楽しくできているので良い判断だったなと思います。国士舘でも色々な方に支えてもらって、迷惑も掛けたんですけれども、自分が結果を出すことでヒガシにも、国士舘にも色々なクラブの人たちに恩返しできると思うので結果を出していきたいと思います」

 この後は7月のプレミアリーグ2試合を良い形で終え、インターハイで全国制覇に挑戦。「まず守備は(失点)ゼロをスタンダードに、ゼロだったらPK戦でも勝てるチャンスがあるので、守備はしっかりゼロで抑えていって、攻撃ではセットプレー。自分は結構ヘディング強い方なのでチームをCKとかで勝たせられるように。まだ1回も決められていないので、CKとかFKとかで自分は沈めていきたいと思っています」。守備だけでなく、攻撃面でも結果を残すこと。万能性も特長とするDFはこの夏、目標のプロへ近づけるように勝利と活躍を求める。

(取材・文 吉田太郎)
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