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「物足りない90分間でした」。尚志の190cmCB渡邉優空は先発起用に応えて無失点も自身、チームに厳しい評価

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尚志高CB渡邉優空(3年=湘南ベルマーレU-15出身)は無失点も自身、チームに結果に満足していなかった

[7.1 高円宮杯プレミアリーグEAST第10節 横浜FMユース 0-0 尚志高 保土ケ谷]

 この日はDFリーダーのCB市川和弥(3年)が怪我の大事を取ってベンチスタート。先発チャンスを得た主将が、無失点に貢献した。

 尚志高DF渡邉優空(3年=湘南ベルマーレU-15出身)は登録190cm、82kgの長身ストッパー。前回先発した青森山田高戦は0-2の前半終了とともに途中交代していた。それだけに、「やってやろう」という気持ちでピッチへ。相手が再三クロスまで持ち込んで来る中、CB高瀬大也(3年)とともに中央で1本1本を確実に弾き返した。
 
 相手のスピーディーな攻撃に苦戦を強いられたが、前半を無失点。また、終盤へ掛けて相手のロングボールも増えていたものの、我慢強く対応して0-0で90分間を終えた。それでも、渡邉は、「ここで和弥が怪我してチャンスが回ってきたんですけれども、0-0で終わったのは正直運が良かったからだと思っていて、点も取り切れる場面もあったし、物足りない90分間でした」と首を振る。

 チームの目標は優勝。だからこそ、勝ち切れなかったこと、また自身のプレーについても悔しがった。「自分の特長である声とかヘディングとかは発揮できたと思うんですけれども、やっぱりビルドアップとか守備の部分で足を引っ張ったと感じていて、そこが和弥と大也との差であったり、代表クラスのCBとの差だと思っています」。意識してきた頭で味方へ繋ぐことや最後の局面で身体を張ることを実践。意識している部分を表現していたが、主将の自身に対する評価は特に厳しかった。

 昨年から先発を務める市川とこの日好守を連発していた高瀬の2CBは高体連トップレベル。スケール感では彼らを凌ぐ渡邉だが、まだまだ判断の遅さなど細部を指摘されることが多いという。チームを良く引き締めている印象の主将は、2人との差を埋めてピッチでの活躍、勝利を目指す考えだ。

 ここから、チームとしては、横浜FMユースのような強敵相手でも繋ぐ力を身に着けることや選手層の向上が目標。個人としても、トレーニングからアピールを続けて再びチャンスを掴み、次はこの日以上のパフォーマンスで白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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