beacon

[MOM4402]静岡ユースDF有村柊人(清水ユース3年)_守備力や気持ちの強さを表現。SBSカップでつけた自信

このエントリーをはてなブックマークに追加

静岡ユースの左SB有村柊人(清水ユース、3年)は攻守両面で奮闘

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.20 SBS杯第3節 静岡ユース 3-1 U-18韓国代表 エコパ]

 県選抜チームがU-18韓国代表を撃破。攻守にヒーローの多かった静岡ユースの中で、特に印象的な動きを見せていたのが、左SB有村柊人(清水ユース、3年)だ。「ある程度自分なりには自信を持ててきている」という守備で韓国のサイド攻撃を封鎖。予測や声がけ、アジリティ、筋トレで鍛え上げた肉体を活用して守るDFは試合終盤、1対2の状況を「狙い通り」に1人で止め切るシーンもあった。

 前半33分に生まれた静岡ユースの先制点のシーンでは、有村が相手の速攻を読み切りインターセプト。すぐに前方のMF花城琳斗(JFAアカデミー福島U-18)へグラウンダーの縦パスを通したことが貴重な得点の起点となった。チームではプレースキッカーも務めるが、本人はクロスの質を課題に挙げる。それでも、見事に先制点を演出。また、積極的なオーバーラップと、韓国DFとの競り合いで一歩でも前進しようとする姿勢も光っていた。

 有村はCB阿部琉星(JFAアカデミー福島U-18)とともに、今大会の全3試合で先発フル出場している。4日間で3試合目の後半はさすがに攻め上がった後の守備で疲れの色が見えていた。

 それでも、有村は「3日目で疲労もあったけれど、自分を鼓舞して走っていました」と気持ちで身体を動かし、自陣深い位置まで戻って守備対応。鷲巣延圭監督(藤枝東高)は国体選抜から指導してきた教え子について「本当に気持ちが強くなりました」と評し、この試合のプレーも高く評価していた。
 
 有村は「鷲巣さんからも期待されてきて、1年からずっと選抜に選ばれてきて、ずっと静岡のプライドも、自覚もありますし、他の人よりも気持ちが入っていたのかなと思います」と微笑。選抜チームとしての最終戦で気持ちの強さも表現して走り抜き、勝利した。

 “エスパルス愛”は「めっちゃ強いです」。トップチームの先輩DF山原怜音からも学びながら成長してきた。「(山原は自分よりも小柄だが、)試合中タフに戦ったり、90分走り続けるのは見習っていて、攻撃でもクロスでアシストだったり守備でも対人で負けない。トップチームの練習に行った時でも自分から山原さんに話しかけに行って、どうしたら良いかみたいな話をさせてもらっています」。高校卒業後は大学へ進学する模様。先輩から学んだことを忘れず、4年後に清水へ戻ってきて活躍することを目指していく。

 今回のSBSカップは、右SBの岩崎海駕(清水ユース)とともに代表入りへアピール。「一番良い経験になった。(U-18日本代表の有名選手に対し、)自分たち『誰?』、みたいな感じじゃないですか。(その中での大会は)毎日が楽しかったです」と振り返る。そして、「代表の発表とか毎回見て、自分の同ポジションの選手は気にしていた」という有村は、代表相手のプレーで自信も。4強入りしたクラブユース選手権、SBSカップの活躍を今後に繋げられるように、自身に成長と結果を求め続ける。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

TOP