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[MOM720]佐賀商DF松尾渉(3年)_“ラッキーボーイ”が2試合連続劇的V弾!

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[1.2 全国高校選手権2回戦 佐賀商1-0実践学園 三ツ沢]

 劇的勝利のヒーローはまたしてもこの男だった。日本航空(山梨)との初戦で後半アディショナルタイムに決勝ボレーを決めていた佐賀商(佐賀)CB松尾渉(3年)がこの日もアディショナルタイムに決勝ヘッドを押し込んで再び勝利の立て役者に。殊勲の背番号3は「チームに貢献できている感じがするので良かった」と静かに喜んだ。

 幸運を引き寄せた。後半41分、佐賀商はMF大木悠輔が左サイドから右足でFKを放り込む。逆風を突いて実践学園ゴールを襲ったボールをGKは何とか手に当てたが、クロスバーを叩いて跳ね返ったボールには、元FWの得点嗅覚を発揮し、誰より早く走り込んでいた松尾が右足でプッシュ。歓喜の背番号3はすぐに赤いユニフォームの歓喜の輪の中に吸い込まれた。

「キッカーの大木のボールが良かった」と好キックで決勝ゴールを演出した大木を讃えた松尾だが、攻守両面で存在感を発揮した。自信を持っている空中戦で実践学園の攻撃陣に対抗し、セットプレーでも187cmCB尾崎快斗に仕事をさせなかった。また攻撃面では前半終了間際には右CKにファーサイドから飛び込むと、技ありのヘディングシュート。これはGKの好反応とポストによって阻まれたが、試合終了間際に試合を決めるゴールを決めた。相良利朗監督は「一昨日にノッちゃってですね。(後半アディショナルタイムに)ボレーで凄いのを決めたので、『このままラッキーボーイで行けよ』と言っていたんですけど、いい風にいい風に来ている」と微笑んだ。

 佐賀県大会から5試合連続で続いていた失点をストップ。目標の「無失点」を果たし、2試合連続劇的V弾も決めた松尾が3回戦でも「ラッキーボーイ」としてチームを引っ張る。

[写真]後半アディショナルタイム、佐賀商・松尾が劇的な決勝ゴール

(取材・文 吉田太郎)

【特設】高校選手権2012
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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