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12試合ぶり先発で先制点の横浜FC DF森本「状況に応じた判断ができた」

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[9.17 J2第34節 横浜FC 1-1 松本 ニッパ球]

 12試合ぶりにスタメン出場した横浜FCのDF森本良が、結果を出した。前半6分にCKを得ると、DF阿部巧が中央に入れたボールに合わせて先制点を記録。終盤にはカウンターの打ち合いとなる展開でも、体を張った守備を見せた。前日の練習後には「堀之内(聖)さんと(ペ・)スンジンが、2人とも累積警告が3枚だから、いつでも出られるように準備をしたい」と話していたが、その言葉通り、勝ち点1獲得に大きく貢献した。

 前半6分にはCKから先制点を挙げた。MF佐藤謙介のショートコーナーからDF阿部巧が上げたボールにヘッドで合わせた。松本山雅FCの反町康治監督は「ショートコーナーは狙われたな。悔しい」と語ったが、その場面にチームの良さが出ていたと森本も語る。

「(阿部)巧から本当に良いボールが来た。僕は流すだけで良かったので、良いコースに行って、点を取ることができて良かった。ショートコーナーは練習していませんが、状況に応じた判断ができたので。僕の後ろにはカイオもフリーになっていました。そのまま上げるにしても、ショートコーナーをするにしても、いろいろな状況に応じてやれていると思います」

 1点リードした横浜FCは、前半は狙い通り、相手に低い位置でボールを保持させる中で、守ることができた。しかし、後半に相手が布陣を4-3-3に変更し、両ボランチのを抑えられると、高い位置にボールを運べなくなり、自陣深くで試合が推移した。公式記録では前半シュートを0本に抑えた横浜FCだが、後半は6本のシュートを打たれている。後半について森本は「もっと(ペ・)スンジンと話して、リスクマネジメントをできればよかった」と唇を噛んだ。

「もっと相手に体を寄せたり、マークを確認できれば良かった。全体的に結構、ミスが多くなって、守備陣形を整える前にやられていたから。連戦で疲れていた部分はあったと思いますが、それだけに攻めているときのリスクマネジメントをもっとやれればよかった」

 試合当日にスタメンを告げられたが、安定したプレーを見せた森本について、GKシュナイダー潤之介も「良くやってくれた。欲を言えば、もう一歩寄せてくれれば。寄せは甘かったけれど、体を張って守ってくれたし、1点取ってくれた」と評価した。

 残り8試合となったリーグ戦で、今後も出番はあるはずだ。その際に計算ができるCBがいることは、チームにとって大きなメリットである。もちろん、彼自身は第3のCBで終わる気はない。「最後は疲れてしまった部分もありましたが、試合に出続ければ関係ないと思う。こうやってスタメンで試合に出られたので、次に生かしたいと思います」と、スタメン奪取への意気込みを見せた。

(取材・文 河合拓)

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