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家長の2ゴールでG大阪が川崎Fとの撃ち合いを制す

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[10.20 J1第29節 川崎F 2-3 G大阪 等々力]

 J1は20日に第29節を行い、川崎フロンターレガンバ大阪と対戦した。試合は前半21分にMF家長昭博のゴールでG大阪が先制する。後半に入ると、両チームが激しく撃ち合った。後半13分に川崎FのFW楠神順平がCKから同点ゴールを決めると、G大阪も同19分にD F藤春廣輝がゴール、後半27分にはMF中村憲剛も得点を挙げて、2-2となった。しかし、前節までにリーグ最多の55得点を挙げているG大阪は、後半31に家長がこの日2点目となるゴールを決めて、3-2で川崎Fを振り切り、2試合ぶりに勝ち点3を上積みしている。

 川崎Fは古巣との対戦となったMF稲本潤一が、7試合ぶりにスタメン出場した。それ以外は28節の柏戦(0-1)と同じメンバーが先発している。一方のG大阪は前節の仙台戦(1-2)に途中出場したMF二川孝広が先発に復帰した。
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 レアンドロ佐藤晃大の2トップで試合に入ったG大阪だったが、前半5分に佐藤がゴール前でGK杉山力裕と接触し、負傷してしまう。しばらくプレーを続けた佐藤だったが、前半14分に自ら交代を要求し、MF倉田秋がピッチに送り出された。G大阪は1トップとなったレアンドロにボールを集めて、徐々に試合の流れをつかんでいく。迎えた前半21分、家長がPA内のMF二川孝広にパスを出す。二川がヒールで流したボールを倉田が横に流すと、家長が決めてG大阪が先制する。

 その後も優勢に試合を進めるG大阪は、31分にも家長が倉田の落としたボールを受けて、シュートを枠に飛ばしたが、GK杉山に防がれた。このまま前半は1-0とアウェーのG大阪がリードして折り返す。

 後半開始と同時に川崎Fは、MF山瀬功治に代えてMF大島僚太を起用する。高い位置でボールを回せるようになると、後半13分にCKを獲得する。MF中村憲剛が入れたボールが、逆サイドまで流れると、これを楠神が合わせて1-1と試合を振り出しに戻した。同点に追い付いた直後、川崎Fは風間宏希を下げてFW小林悠を起用し、楠神を右SHに、大島をボランチに移した。

 先に2点目を挙げたのは、G大阪だった。後半19分、敵陣で細かくボールを回すと、倉田のパスを受けた藤春が左足でゴールネットを揺らして、再びG大阪がリードする。その直後にもG大阪は、倉田がドリブルからシュートを放ったが、ボールはGK杉山の正面を突いた。後半23分にG大阪は二川を下げて、MF佐々木勇人を起用し縦へのスピードを加えた。

 後半27分には、左サイドを楠神に突破されると、ゴール前でフリーになっていた中村にヘッドで決められてしまう。それでも、この日のG大阪は引かなかった。同29分に小林のシュートをGK藤ヶ谷陽介がブロックしてピンチを凌ぐ。その2分後には左サイドからのクロスをDFがクリアーし、こぼれ球を拾った家長が2点目となるゴールを決め、3-2と三度目のリードを奪った。

 後半36分に川崎Fは稲本を下げて、風間宏矢を起用する。同38分にはカウンターから風間宏矢がGK藤ヶ谷と1対1になったが、この決定機も藤ヶ谷に防がれた。試合を決めたいG大阪は後半44分、遠藤が右サイドから丁寧に折り返したボールを倉田が右足で捉えたが、シュートはクロスバーを叩き、点差を広げることはできない。試合終了間際には、川崎Fも猛攻を見せたが、G大阪はゴールを守り抜き、同点ゴールを許さなかった。3-2で打ち合いを制したG大阪は連敗を阻止し、J1残留に望みをつないだ。一方、川崎Fは柏戦に続く敗戦で、今季3度目の連敗を喫している。

(取材・文 河合拓)

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