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左SBで堅実なプレー、矢野「失点しないと決めていた」

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[7.31 ロンドン五輪F組 日本0-0南アフリカ カーディフ]

 失点しなければ負けることはない。左SBで今大会初先発を飾り、無失点という“任務”をこなしたDF矢野喬子について佐々木則夫監督は「矢野は安定したプレーを見せてくれたと評価している」と語った。

「失点はしないというのは決めていた」。試合展開によっては引き分け狙いも求められる一戦。守備陣としては絶対に失点は許されない試合だった。攻撃参加も控え気味だった矢野だが、「リスクを負わないというより、相手は攻撃が終わって(自陣に)戻らない選手が多かった。それで上がらなかっただけで、わざと後ろに2人残していたわけではない」と説明。点を取りに行かなかったわけではなく、最終ラインの一員としてまずは無失点を意識したプレーだった。

 自身3度目の五輪。それでも今大会初出場で、90分プレーできたことは今後に生きてくる。左SBのレギュラーを務めるDF鮫島彩が今大会に入って守備面に不安を見せていることもあり、矢野の堅実なプレーはチームにとっても大きな意味を持つだろう。

「あまり縦にえぐってくる相手ではなかった。組織で戦っている感じで、個で対決していないという意味で大きなミスも出なかったと思う。自分のパフォーマンスが完璧だったかと聞かれれば、パーフェクトではなかった」

 自分自身のプレーについて満足することはなかった矢野だが、「スタメンで90分戦っているのと、まったく戦ってない中で大事なときに急に出るのとでは安心感が違う。雰囲気にも慣れるし、自信にもなる」と力強かった。

(取材・文 西山紘平)

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