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韓国戦から中4日…1失点に吉田「僕の対応もパーフェクトではなかった」

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[8.15 キリンチャレンジ杯 日本1-1ベネズエラ 札幌ド]

 DFリーダーとして悔やまれる1失点だった。ロンドン五輪代表として全6試合にフル出場し、12日に帰国したばかりのDF吉田麻也。休む間もなく13日に始まったA代表合宿に合流し、韓国との3位決定戦から長距離移動や時差を含めて中4日の一戦に臨んだ。

「意外に動けた」という吉田は「A代表の方がボールを持つ時間が長いし、(ラインの)上げ下げも楽。ボールを簡単に失わないので、ボールを持っているときに休める。コンパクトでやりやすかった」と、A代表と五輪代表の違いも挙げる。しかし、後半17分の失点については「防げた失点」と唇をかんだ。

 交代出場で入ったばかりのMFマルティネスが右サイドを突破。グラウンダーの鋭いクロスに対し、吉田がFWフェドールと競り合い、一度は抑えたかに見えた。しかし、体勢を崩していたフェドールは倒れ込みながら右足でシュート。ゴールへ流し込んだ。

「失点のところはミズくん(水本)の股に当たって、コースが変わって対応が難しかった。その前からサイドを打開される回数が多かったし、僕の対応もパーフェクトではなかった」

 そう反省した吉田は失点シーンだけでなく、その前の劣勢の時間帯で流れを止めきれなかったことを悔やんだ。「1点入れられる前から(ベネズエラの)サイドの選手が守備をサボり出して前に残るようになった。7番(フェドール)が残って、日本の左サイドを崩されていた。そこの対応をもっとすべきだった」。

 9月11日のW杯アジア最終予選・イラク戦(埼玉)が出場停止となるDF今野泰幸が不在で、前半はDF伊野波雅彦、後半はDF水本裕貴とCBを組んだ。イラク戦もどちらかとコンビを組む可能性が高いが、「前後半やって、いいところも悪いところもあった」と振り返る。伊野波とはザックジャパンでも何度かプレーしているが、水本とは08年の北京五輪以来。「試合の中でミズくんとはかなり話した」と試合を通して連係を深めていった。

「イラク戦へ修正する時間はそんなにない。短い時間で修正しないといけないけど、今日1回やれたことはよかった」。イラク戦前には9月6日のキリンチャレンジ杯・UAE戦(東北電ス)もある。「オリンピックで出せて、こっちで出せなければ評価されない。同じように高いパフォーマンスを出そうと思っていた」。今野不在の守備陣を束ねるDFリーダー。ロンドン五輪の経験を生かす場がW杯アジア最終予選だ。

(取材・文 西山紘平)

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