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古巣との一戦を振り返る福岡FW西田「次はレベルアップした姿を見せたい」

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[6.24 J2第21節 横浜FC 1-1 福岡 ニッパ球]

 約9か月ぶりに三ツ沢のピッチに戻ってきた。アビスパ福岡のFW西田剛は、昨シーズンまで所属していた横浜FCとの試合に、後半39分からFW高橋泰に代わって出場した。得点こそ挙げられなかったが、ゴール前でボールに触るなど、約10分の出場時間を以前と変わらずに全力で走り抜けた。

 09年から11年まで、3シーズンに渡り横浜FCでプレーしていた西田は、三ツ沢に戻ってきた感想を聞かれると「不思議な感覚でした」と語った。

「今までホームだったので。バスが入ったときから懐かしかったですし、お客さんもめっちゃ入って雰囲気も良かったから、モチベーションも上がりました。ニッパツ(三ツ沢球技場)の良さも改めてわかりましたし、アウェーのロッカーってこういう感じなんだとか発見もありましたね」

 ベンチでキックオフを迎えた西田は、試合を見ながら、出場機会を待ちわびていたという。

「気持ちが入り過ぎていたのか、アップからふくらはぎが張ったりして、何だこれって(笑)。1分でも早くピッチに出たいと思い、イメージしていました」

 前半は横浜FCに押される展開が続いたが、その時間帯を最少失点に耐えられたことが大きかったと話す。

「ああいう形(PK)で先制されて、勢いのある横浜FCだったので、ズルズルいってもおかしくなかったと思います。でも、ポストに当たったシュートもあったけど、運も味方にできていた。あそこで失点していたら、勢いを持って行かれれて、4、5点くらい入っていたかもしれません。でも、持ちこたえられた。後半に石津(大介)が入って流れも良くなり、うちらしいサッカーが展開できました」

 彼が投入されたのは、そんな時間帯だった。

「時間は短かったですけど、ちょうどチームの流れが良い時に(試合に)入ることができて、ボールにも絡めました。ちょっと惜しかったですけど、ああいうところにいることが大事なので。あとはそういうことの積み重ね。これからも練習試合から、どんどんアピールして、頭から出られるようにしたい」

 悩んだ末に移籍したが、今季はケガで出遅れたこともあり、スタメン出場は4試合に留まっている。新天地では、まだゴールを挙げることもできていない。獲得してくれたチームに恩返しをするためにも、次週から始まる後半戦の活躍を誓った。

「後半戦に向けて、チームの土台ができてきました。あとは選手が表現するだけ。ここ数試合、負けていないけれど、勝ち切れてもいません。そこを勝ち切れるようにしていきたい。その勝ち切れる、点数に自分も貢献したいですね」と言う。最後には古巣に向けて「次に横浜FCとホームでやるときは、スタメンで出て、レベルアップしているなというのを見せつけたい」と、9月30日の再戦へ意気込みを語った。

(取材・文 河合拓)

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