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[MOM584]流通経済大柏FW森永卓(1年)_「大人のサッカーをやる」152cmFWが大会MVPに

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.20 イギョラ杯準決勝 流通経済大柏高0-0(PK5-3)藤枝明誠 東京朝鮮高G]

 元日本代表FW玉田圭司(名古屋)ら数々の好選手を育てている名将・本田裕一郎監督が「あの子は大人のサッカーをやる。成人している。実は最初は馴染めなかった。でも本当に上手いから『全部コイツにボールを集めろ』と少し特別扱いしたんです。それから自信をつけて変わって来た」と期待する注目の1年生だ。流通経済大柏のFW森永卓は152cm、50kgと両チームで最も小柄。ただ、相手に囲まれてもボールを失わず、絶妙なポジショニングでボールを引き出しては決定的なラストパスを通していた。

 福岡県北九州市の小倉南FC出身。昨年の山口国体少年男子の部では前線からの献身的な守りと攻撃力でMVP級の活躍を見せた。得点力も魅力のひとつだが、今大会は受けようとしすぎて下がり目のポジショニング。これについては本人も不満げで「今は下がってプレーしてラストパスばかりになってしまっている。監督からは『点取れ』と言われています。きょうも前半に1本決められる場面があった。今大会は1点も決めることができていないですし」と改善の必要性を認識している。

 ただ、國學院久我山との決勝では決勝点。課題をひとつクリアし、大会MVPも獲得した。「もっとボールに絡まないといけないし、もっとゴールを決めないといけない」と誓う小さな注目FWが今春、まずは欧州の大型選手たちを翻弄する。

(取材・文 吉田太郎)

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