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粘り強く3連勝、松本・反町監督「パンチドランカーになりつつある」

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[4.27 J2第10節 町田0-1松本 町田]

 松本山雅FCがPKの1点を守り抜き、J2参戦後初となる3連勝を飾った。「どっちに転んでもおかしくない試合だったのは間違いない」。反町康治監督は試合をそう振り返りながらも「前線の選手を含めて最終ライン、GKまで全員がハードにやった成果が、この1点に集約されていると思う」と、PKによる決勝点を評価した。

 後半31分、MF船山貴之が自ら獲得したPKをゴール中央に蹴り込み、均衡を破った。MF喜山康平のスルーパスに抜け出し、PA内でGKをかわそうとしたところでGK修行智仁に倒された。

「喜山がいいパスをくれた。トラップしてかわして打とうと思ったところで、引っかかったのでPKをもらえた。ほとんど喜山のゴールに近いと思う」。10年に流通経済大から栃木に入団し、昨夏に松本へ期限付き移籍し、JFLで5得点を記録すると、今季から完全移籍。プロ3年目で挙げた待望のJ初ゴールに「その前からチャンスがあっても外していた。この1点を機に流れの中でも取っていければ」と意気込んだ。

 熊本、千葉に続いて今季一緒にJ2へ昇格してきた“同期”を破っての3連勝。決して内容は良くないが、豊富な運動量とハードワークで相手を上回り、勝ち点3を積み上げてきた。

 反町監督は「見て分かるように攻撃のクオリティーは高くないが、足を止めずにやれているのは評価している」と話し、「相手は残り15分でガタッと落ちるが、我々は残り15分にパワーを出す力が付いている。練習の効果だと思うし、その成果が今日みたいな重馬場の試合で出た」と、終盤の町田の反撃も体を張って跳ね返した選手を称えた。

「パスをつながれるのには慣れている。パンチドランカーになりつつあるけど」。そうジョークを飛ばした指揮官は京都、徳島、湘南と続く強敵相手の連戦へ「自分たちの実力を試す、いい機会にしたい」と誓っていた。

(取材・文 西山紘平)

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