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大宮がG大阪に3年ぶり勝利で、昨季を上回るホーム3勝目!!

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[5.6 J1第10節 大宮1-0G大阪 NACK]

 6日、Jリーグは第10節を行い、大宮アルディージャがホームにガンバ大阪を迎えた。ともにリーグ戦で連勝後、1敗を喫してこの試合を迎えた。前半はG大阪が圧倒的にボールを支配するが、スコアレスのまま折り返す。後半もG大阪が押し込むが、速攻からチャンスをつくっていた大宮がMFチョ・ヨンチョルのゴールで先制する。この1点を守り抜いた大宮が、1-0で勝利。昨季、ホームで2勝しかできなかった大宮が、浦和戦(2-0)、札幌戦(2-1)に続き、ホームで3連勝を飾った。

 雷雨のためにキックオフが1時間遅れたが、晴れ間ものぞく天気の中で試合はキックオフされた。大宮の布陣は4-3-2-1。最終ラインは右から坪内秀介、深谷友基、菊地光将基、そして昨季までG大阪に所属していた下平匠。中盤はボランチに青木拓矢とカルリーニョスが入り、2列目に渡邉大剛、東慶悟、チョ・ヨンチョル。1トップにラファエルが入った。対するG大阪は4-4-2の布陣で、最終ラインは右から丹羽大輝、中沢聡太、今野泰幸、藤春廣輝。中盤の底に武井択也、遠藤保仁、右に寺田紳一、左に倉田秋が入り、最前線には阿部浩之と佐藤晃大という日本人2コンビが入った。

 立ち上がりから主導権を握ったのは、アウェーのG大阪。前半3分にMF寺田紳一がミドルシュートを放ったのを皮切りに、大宮ゴールを脅かす。同4分にはFW阿部浩之もドリブルからシュートを放つ。同7分にも、FW佐藤晃大のポストプレーを受けた阿部がドリブルを仕掛けたところを倒されて、FKのチャンスを得る。しかし、MF遠藤保仁の蹴ったボールは、右に外れて行った。

 高い位置からボールを奪いに行くG大阪は、大宮にボールを前へ運ばせない。14分にはMF東慶悟が高い位置でボールを受けたが、全体が引いていた大宮はフォローに入る選手もなく、G大阪の選手に囲まれてボールを奪われてしまった。大宮を尻目にG大阪は、同16分に決定的なチャンスをつくる。阿部の突破から左サイドでボールを受けた遠藤が、さらに縦にボールを運び、ゴール前に折り返す。PA内でMF倉田秋が合わせたが、シュートはクロスバーに当たり、得点機を生かせなかった。

 同18分には大宮が速攻からチャンスをつかむ。G大阪、左SB藤春廣輝のクロスが跳ね返ったボールを拾うと、チョ・ヨンチョルが中央をドリブルし、右にいた東に展開。東は縦にボールを運びクロスを入れるが、ファーサイドに走り込んだFWラファエルには合わず、ボールはタッチラインを割った

 20分過ぎから、なかなか両チームともにチャンスをつくれなくなったが、前半27分にはG大阪がFKのチャンスを獲得する。左サイドから遠藤がゴール前に入れたボールに、DF今野泰幸が飛び込んだが、ラファエルにクリアーされた。同29分にも阿部がドリブルでMFカルリーニョスを振り切り、倉田にパス。倉田はドリブルで仕掛けると、相手DFに潰されたが、そのこぼれ球を拾った寺田がシュートを放つ。しかし、ボールは右サイドに外れて行った。同33分には阿部がPAの外からゴールを狙ったが、ボールはGK北野貴之の正面に飛んでしまう。

 同34分にはボールを回した大宮も、ゴール正面からDF下平匠がシュートを放つ。しかし、これはGK木村敦志の正面を突き、得点には至らない。大宮にとっては、これがこの試合で最初のシュートとなった。大宮は41分にもゴール前で細かくパスをつないだ東とラファエルがワンツーを試みるが、抜け出そうとしたラファエルが武井に倒されたように見えたが、松尾一主審はファウルを取らずに、プレーは続行された。

 同44分には大宮がG大阪ゴールに迫る。右サイドのクロスをラファエルが頭で合わせると、ゴール前に浮いたボールにMFチョ・ヨンチョルが反応する。ヘディングシュートを放ったが、ボールは飛び出したGKがブロック。こぼれ球を東が拾ってシュートしたが、ボールはG大阪DFに跳ね返される。さらにカルリーニョスがこのボールを拾って左足に持ち替えてシュートしたが、ボールは枠を大きく越えていった。

 大宮は後半開始からラファエルに代えて、FW長谷川悠を投入した。後半2分、大宮が左サイドの下平の折り返すと、G大阪守備陣がクリアーする。このボールを拾ったカルリーニョスが鋭いシュートを放ったが、ボールはGK木村が弾いて、得点は動かない。同5分にはG大阪も遠藤が強烈なシュートを放ち、大宮ゴールを脅かしたが、GK北野がパンチングで弾いている。同9分にもG大阪は右サイドで倉田からのパスを受けたDF丹羽大輝がクロスを入れる。ファーサイドにいた阿部が頭で合わせたが、ボールは左に外れてしまう。

 後半17分にG大阪は倉田を下げてMF明神智和をピッチに入れて、遠藤をトップ下、阿部を右サイドに配置した4-2-3-1に布陣を変更した。19分には阿部を下げてMF佐々木勇人を、そのまま右サイドに入れる。前への圧力を強めるG大阪だが、シュートには持ち込めない。

 後半23分には大宮が速攻からチャンスをつくる。東が左に展開すると、パスを受けた長谷川が縦に仕掛けて左足でシュート。ボールはわずかに右に外れて行った。同24分にはG大阪も左サイドで遠藤がボールをキープ。そこからパスを受けた藤春が、中央からシュートを狙ったが、ボールはゴールマウスを捉えきれなかった。26分にも寺田がPA内でボールを受けて、DFをかわそうとしたがシュートで体を寄せられてブロックされる。そのこぼれ球を拾ったカルリーニョスから速攻に出ると、右サイドのDF坪内秀介がクロス。長谷川が中央でフリーになりヘッドを放ったが、ボールは上へ外れて行った。同27分にはG大阪も、右サイドから佐々木が上げたクロスを、ゴール前の遠藤がヘッドで合わせるが左に外れて行く。

 後半28分、先制したのは大宮だった。ゴール前にロングボールを上げると、チョ・ヨンチョルが東と競り合う形になる。そこからこぼれたボールを拾い、飛び出したGKより早くボールに触りゴールに流し込み、大宮が先制する。直後に大宮はDF坪内を下げて、DF渡部大輔をピッチに送り出す。G大阪にボールを回させながらチャンスをうかがうと、同36分、大宮は左SB下平のクロスを長谷川がゴール前で合わせる。決定的な場面だったが、長谷川はボールを枠に飛ばせなかった。

 後半40分、G大阪の松波正信監督は寺田を下げて、FWラフィーニャをピッチに送り出す。大宮も同42分に東を下げて、DF金英權をピッチに入れたて守備を固める。同44分にはゴール前で再びチョ・ヨンチョルがボールを持ちループシュートでゴールを狙ったが、ボールはゴールの上を越えて行った。後半ロスタイムには速攻から大宮のMF青木拓矢がGKと1対1になるが、シュートを決められない。それでも、大宮は失点することなく、G大阪を完封。対G大阪戦、3年ぶりとなる勝利を挙げた。

(取材・文 河合 拓)

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