beacon

ACLで“一時逆転”アクロバティック弾の甲府MF鳥海芳樹「裏も得意なので」

このエントリーをはてなブックマークに追加

足を投げ出し、シュートを放ったMF鳥海芳樹

[11.29 ACLグループH第5節 甲府 3-3 メルボルン・C]

 ヴァンフォーレ甲府を一時逆転に導いた2点目は、アクロバティックな形で生まれたスーパーゴールだった。

 1-1で迎えた前半43分、DF井上詩音からのロングフィードが前線に入ると、右サイドハーフのMF鳥海芳樹が反応。鳥海は相手ディフェンダーが最初のクリアを誤ったことにつけ込み、バウンドしたボールを最後まで競り合うと、GKを目前に足を投げ出しながらループシュート。これがゴールマウスに吸い込まれていった。

「裏は分析で弱点だと出ていたし、相手が目測を誤ってヘディングできていなかった。キーパーとの連係も取れていなくて、本来ならキーパーが出られたと思うけど引いてきた。相手が足を出してくると思ったのでそれより先に触ろうと思ったらああいうシュートになった」(鳥海)

 技術の高さを持ち味とする鳥海だが、「ああいう裏抜けは得意。足もと、足もとと見られがちだけど、裏も得意なので」という意地のこもった一発。「相手より先に触ることと、上を越えて決めようと意識して打った」と最後まで駆け引きを欠かさない冷静さも光っていた。

 だが、チームは後半に2失点を奪われ、最後はFW宮崎純真のゴールで追いついたもののドロー。12月12日の最終節ブリーラム・ユナイテッド戦に勝利すれば決勝トーナメント進出の可能性は大いに残るものの、鳥海は「勝ちたかったので悔しい」と心境を語った。

(取材・文 竹内達也)
●ACL2023-24特集
竹内達也
Text by 竹内達也

TOP