beacon

DF三浦颯太は川崎F初先発、躍動の初弾も敗戦「悔しい初ゴールではあるが、これから重ねられればいい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

加入後初ゴールを決めたDF三浦颯太

[2.20 ACL決勝トーナメント1回戦第2戦 川崎F 2-4 山東泰山 等々力]

 待望の初スタメンで初ゴールという結果を残したが、川崎フロンターレを勝利に導くことはできなかった。DF三浦颯太は「個人的には、自分の特徴を周りの選手と連係してうまい具合に出せた」と手応えを語りながらも、そこに笑顔はなかった。

 13日の第1戦は負傷で欠場し、17日の富士フイルムスーパーカップは後半45分間のみプレーをした。徐々にコンディションを上げると、ACLベスト8を懸けた第2戦で加入後初先発。序盤に2失点を喫するが、時間が経つにつれて三浦が持ち味を発揮する。

 0-2で迎えた前半30分、自らのゴールで流れを引き寄せる。三浦は相手のパスを中盤でカットし、そのまま前線へ。同じく新加入のMF山本悠樹からスルーパスを受けると、PA左から左足を一閃。ゴール右隅に流し込み、1-2と点差を縮めてみせた。

 後半14分にはFWエリソンのゴールで2-2と同点に追いつくが、川崎Fはその後が続かない。三浦も自ら敵陣に入り込んで決定機を演出するも、追加点は遠かった。

 試合後、鬼木達監督は記者から選手たちの固さについて質問を受け、「固さにつながるものは色々あったのかもしれない」と回答。そのひとつに今季初のホーム戦ということを挙げ、「ホームでいい姿を見せたいと、気持ちの入ったプレーをしようと、もしかしたら固さにつながったのかもしれない」と振り返っていた。

 三浦も試合の入り方に課題を口にする。「今年初めての等々力ということもあって、全体的にも固かった。個人的にも少し固く入ってしまった。そのうちに2失点。入りから反省はあった」。勢いをつかんだ時間もあったが「ピッチ内でもミーティングでも言っていたが、こっちが点を決めた後にとどめを刺せずに、あっちの強度に押し返されてしまった。そこがやっぱり課題」と波に乗り切れなかったことにも悔しさをにじませた。

 加入後初ゴールでもあり、プロ初ゴールでもあるが、勝利で終われなかった。それでも「悔しい初ゴールではありますけど、これから重ねられればいい」。新シーズンに向けて、さらなる活躍を誓っていた。

(取材・文 石川祐介)

●ACL2023-24特集
石川祐介
Text by 石川祐介

TOP