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32チーム制“拡大クラブW杯”の概要が決定…約1か月の長期化に国際選手会が批判声明

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クラブW杯が変わる

 国際サッカー連盟(FIFA)は17日、2025年にアメリカで開催するクラブワールドカップの概要を決定した。

 現在の方式で行われるクラブW杯は開催中の23年大会をもって終了し、次回の25年大会より4年に一度の頻度で行う32チーム制に変更される。アジア、アフリカ、北中米カリブ海はそれぞれ4つの出場枠を有し、南米は6枠、欧州は12枠、開催国枠とオセアニア枠は1つずつ設けられる。

 参加チームは直近数大会の大陸王者やクラブ大陸選手権の結果に基づくクラブランキングによって決定。以下のチームは出場が確定している。

▼アジア
アルヒラル(サウジアラビア)
浦和レッズ(日本)
※23-24年ACL王者1チームとランキング上位1チームが未定

▼アフリカ
アルアハリ(エジプト)
ウィダード・カサブランカ(モロッコ)
※23-24年アフリカCL王者1チームとランキング上位1チームが未定

▼北中米カリブ海
モンテレイ(メキシコ)
シアトル・サウンダーズ(アメリカ)
レオン(メキシコ)
※24年北中米カリブ海王者1チームが未定

▼南米
パルメイラス(ブラジル)
フラメンゴ(ブラジル)
フルミネンセ(ブラジル)
※24年リベルタドーレス王者1チームとランキング上位2チームが未定

▼ヨーロッパ
チェルシー(イングランド)
レアル・マドリー(スペイン)
マンチェスター・シティ(イングランド)
バイエルン(ドイツ)
パリSG(フランス)
インテル(イタリア)
ポルト(ポルトガル)
ベンフィカ(ポルトガル)
※23-24年欧州CL王者1チームとランニング上位3チームが未定

▼オセアニア
オークランド・シティ(ニュージーランド)

 開催方式も決まった。これまではシード枠を設けたトーナメント方式だったが、32チーム制になることでグループリーグと決勝トーナメントの2ステージに変更。4チーム×8組のGLを行い、各組上位2チームの計16チームが決勝トーナメントに進出する。決勝トーナメントはそれぞれ一発勝負となり、3位決定戦は行わない。3位決定戦の有無を除くと、代表チームが参加したカタールW杯と同じ方式になる。

 今回の“拡大“により、大会期間は2025年6月15日から7月13日までの約1か月と長期化することも明らかになった。欧州各リーグなどに所属するクラブはシーズン終了と翌シーズンの合間の1か月が公式戦で埋まることになるが、FIFAは最低でも中3日とする日程を組むことで選手の負担を抑える意向を示している。

 それでも選手からの不満は出ている。国際プロサッカー選手会(FIFPro)は今回の決定を受け「選手は11か月間のシーズンを終えたあと、十分な休暇を取って翌シーズンを迎えられる見込みがほとんどない状況で(クラブW杯を)戦わなければいけない」と批判し、「選手の精神的、肉体的な健康面への考慮がない」などと伝える声明を発表した。FIFProはさらなる過密日程が予測される事態を“緊急の課題“とし、FIFAに改善を求めるようだ。
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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