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[プレビュー]監督交代も“史上最弱”も過去のこと…『無敵艦隊』をホームチームが迎え撃つ

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[7.1 ロシアW杯決勝トーナメント1回戦 スペイン(日本時間1日23:00)ロシア モスクワ/ルジニキ]

 EURO16以降、本大会も含めて23試合負け知らず。開幕直前に予期せぬ“船長”交代がありながらも、『無敵艦隊』スペイン代表は順当に決勝トーナメントまで航海を進めた。待ち受けるは、サポーターの圧倒的な後押しを受けるロシア代表。スペインが圧倒的なボール支配を見せるであろう中、開催国はどのような対策を持って試合に臨むだろうか――。

 EURO16以降、20戦無敗だったスペインに激震が走ったのは開幕直前だった。20年まで契約がありながらも来季からレアル・マドリーの監督に就任することが発表されたフレン・ロペテギ前監督を電撃解任し、フェルナンド・イエロ氏の監督就任を発表。イエロ監督就任わずか3日後に初戦ポルトガル戦を迎えたものの、継続路線を選択したチームは難敵相手にドローを演じると、イランから1-0の勝利を収め、モロッコと2-2で引き分けて首位通過を決めた。だが、モロッコ戦の後半アディショナルタイムにFWイアゴ・アスパスの劇的弾が生まれるまでは敗退の危機があったように、決して安定した試合運びを見せているわけではなく、全試合失点を喫している守備には不安を残す。

 グループリーグでは今大会最多となる2089本のパスを記録しているようにMFアンドレス・イニエスタ、MFダビド・シルバらを中心とした細かなパスワークで、ロシア戦でもボールを保持する展開となるだろう。そして第2戦イラン戦で経験したように、守備に重心を置くロシアに手を焼くことになるはず。モロッコ戦でイニエスタのコントロールミスからカウンターを浴びて失点を喫したことを教訓に、安易なミスは避けたいところだ。左右への揺さ振りから急所をえぐるパスを、今大会3得点と結果を残すエースFWジエゴ・コスタに届け、ベスト8への道を切り開くゴールを奪いたい。

 開幕前のロシアに対する期待は決して大きくはなかった。6月7日に発表されたFIFAランクでは出場32か国中最下位となる70位。FIFAランキングの発表が始まった93年以降、ホスト国が出場国中最下位で大会に臨むのは初となり、“史上最弱のホスト国”とのレッテルを貼られた。しかし、開幕戦でサウジアラビアに5-0の大量得点で汚名返上を果たすと、続くエジプト戦でも3-1の勝利を収めて早々とグループリーグ突破を決めた。

 決勝トーナメント1回戦で対戦するのは優勝候補の一角となるスペイン。当然のようにボールを保持される展開となるだろうが、焦る必要はない。イランやモロッコが見せたように、ゴール前に人数を割けば、いくらスペインと言えどもゴールをこじ開けるには時間がかかる。まずは失点を防いで試合を進め、相手攻撃をはね返して速攻からゴールに迫りたいところだ。開幕戦ではベンチスタートとなりながらも、MFアラン・ジャゴエフの負傷によって出場機会をつかんだ快速MFデニス・チェリシェフが、ここまで3得点と好調を維持しており、第3戦ウルグアイ戦こそ出場機会がなかった22歳の新星MFアレクサンドル・ゴロビンも、それまでの2試合で技術の高さを発揮して存在感を示している。ウルグアイ戦で3失点を喫した守備を立て直し、スコアレスで試合を進めることができれば好機を見出せるはずだ。

■FIFAランキング
スペイン 10位
ロシア 70位

■対戦成績
スペイン 6勝4分2敗

■テレビ中継
TBS系


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