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「サポーターが増えたなあ、って」大分GK高木駿、“縁多き”味スタ決戦で好セーブ連発

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懐かしさのある味スタで好セーブを見せた大分トリニータGK高木駿

[8.18 J2第29節 東京V0-0大分 味スタ]

 小さな頃から馴染みが深かった味の素スタジアムでのJ2上位対決、そのうえ相手の守護神は同学年として共にしのぎを削っていた旧友――。大分トリニータGK高木駿にとって、J2第29節の東京ヴェルディ戦は縁多き一戦だったようだ。

 小学生の時に名門・読売アカデミーの門を叩き、高校卒業まで“ヴェルディ”に身を捧げていた大分の守護神。「やっぱり自分が育ってきたクラブですし、味スタは試合も見に来ていたところなので、『サポーターが増えたなあ、いいなあ』って思いましたね。自分がいたときは観客席もガラガラで、残留争いをしているような時代でしたから」。

 そんな高木はトップチームには昇格できず、明治大を経て川崎Fに入団。その後、千葉時代を含めて3度目にあたるこの日の“帰郷”では、自身にとって過去最多9214人の観衆を前にピッチへ立った。「こうなっているのは嬉しいです。ずっと昔からテクニカルな特長を持つチームですし、やっていても楽しいですよね」といまも愛着は薄れていない。

 また、今回はさらに心を動かされる要素があった。東京Vのゴールを守っているのは昨季まで大分に所属していた同学年のGK上福元直人。高木にとって加入1年目だった昨季は大分でレギュラー争いを繰り広げていた間柄で、さらに遡ると大学時代には共に関東大学リーグや大学選抜に所属していたという縁もあり、古くから互いを良く知っている関係性だ。

「一緒に大分にいたときからすごく仲が良かったし、キツい練習を乗り越えてきた仲なので、ここでこうやって戦えて嬉しいですね」。前半戦の対戦時は0-0の引き分けに終わっており、この日も「先に向こうが良いセーブをしたので、『止めてるなあ』と思ってました」と負けじと好プレーを何度も披露。スコアレスドローに終わったものの、GKにとっては上々の結果となった。

 試合全体を「普通に見たら点が入らないので面白くないかもしれないけど、分かる人が見たら“忙しい”試合だった」と振り返った高木。旧友との「前期も後期も0-0だったので、お互い良いプレーができたという感じですね」という熱戦を経て、「良い流れを失わずに前期で負けた相手としっかり戦いたい」と次節の徳島戦に向けて意気込んでいた。

(取材・文 竹内達也)
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