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いわきFCはMLS相手にチャンス量産、同点に追いつくも終盤凌げず…2年連続3決へ

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いわきFCは1-2で敗れた

[2.8 パシフィック・リム・カップ1回戦 ソルトレイク2-1いわき アロハ・スタジアム]

 ハワイで開催されているパシフィック・リム・カップ2019 Powered byアンダーアーマーの1回戦が8日(日本時間9日)に行われ、第1試合ではアメリカMLSのレアル・ソルトレイクが東北社会人リーグ1部のいわきFCを2-1で振り切り、決勝に勝ち上がった。いわきFCは2年連続で1回戦で破れ、3位決定戦に回ることになった。

 いわきFCは昨年大会に続く挑戦。昨年は1回戦でバンクーバー・ホワイトキャップスに0-1で惜敗。同じMLSのチームを相手に、今年こそは初勝利をと士気を高めてハワイに乗り込んでいる。

 いわきFCはFW赤星魁麻(←江戸川大)、FW宮澤弘(←東京ユナイテッドFC)、MF前田尚輝(←湘南ベルマーレ)の新加入選手3人を先発で起用。3-4-3のシステムで初戦に臨む。そしてイレブンは試合序盤から何度もソルトレイクのゴールに迫っていく。

 しかし前半17分の宮澤の粘りから赤星が浮き球で狙ったシュートはクロスバーに嫌われる。そのこぼれ球に反応したMF金大生が粘ってシュートを試みるが、押し込むことは出来なかった。

 すると前半24分に一瞬の隙を突かれてしまう。縦への素早いパスから崩されると、FWホアン・プラタの浮き球でFWセバスチャン・サウセドに裏を取られる。DF五十嵐陸の飛び込みはかわされ、GK坂田大樹も外されて先制点を決められた。

 前半27分に相手のパスミスを奪った赤星のパスから宮澤が迎えたGKとの1対1の場面も外れてしまうなど、決定力を欠いたいわきFC。ビハインドで折り返した後半もソルトレイクゴールに迫り続けるが、7分のDF按田頼からのロングパス1本で抜け出した金のシュートが枠左に外れるなど、相変わらず決定力を欠いてしまう。

 後半17分からソルトレイクはプレシーズンマッチらしく、メンバー7人を交代。フレッシュなメンバーで逃げ切りを図る。負けじといわきFCも3枚替え。注目の青森山田高から入団したMFバスケス・バイロンもピッチに送り込まれた。

 そのバイロンは投入直後の仕掛けから右サイドの深い位置でFKを獲得。後半25分には自らのエリア内に飛び込んでシュートを打つなど積極的なプレーでリズムを作っていく。すると同29分、赤星が相手にプレッシャーをかけてボールを奪うと、GKを引き付けてMF平岡将豪に横パス。背番号10が無人のゴールに流し込み、スコアが振り出しに戻った。

 しかしこれが地力の差か。後半43分、左サイドからのFKからソルトレイクに放り込まれると、こぼれ球を繋がれて最後はMFニック・ベスラーに蹴り込まれてしまう。スタンドの子供たちの「いわきコール」がアロハスタジアムに虚しく響いた。いわきFCは昨年に続き、終盤の失点でMLSクラブに敗れ、3位決定戦に回ることになった。

(取材・文 児玉幸洋 取材協力 アンダーアーマー)

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