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観客入場に喜び語ったFW大迫、ドイツで出番減&ノーゴールも「代表はまったく別」

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練習前に笑顔も見せた日本代表FW大迫勇也(ブレーメン)

 日本代表FW大迫勇也は現在、所属先のブレーメンで出番が減っており、ときおり出場機会を得た際でもMF起用が続いている。それでも「毎回そうだけど、代表はまったく別」(大迫)。A代表では本職の1トップ起用が想定される中、「自分が前線で結果を残せるようにチームのためにやるだけ」と意気込みを語った。

 大迫は今季、ブレーメンで17試合(先発6試合、途中出場11試合)ノーゴール。スピーディな試合運びを志向するフロリアン・コーフェルト監督の下、2列目にあたるシャドーやインサイドハーフでの起用が続き、なかなか結果を残せないシーズンとなっている。

 大迫自身もこの日のオンライン取材対応で「自分が一番わかっている」と現状の立場を認識。「自分の中ではインサイドハーフの選手じゃないので。フォワードなのでチームがやっているサッカーでは輝くのは難しいのかなと考えている。自分にチームが合わせてくれるように違うものを出していかないといけない」とストライカーとしての矜持をのぞかせた。

 もっとも、日本代表としての自身は「まったく別」だと考えている。ポジションは本職の前線起用が見込まれており、「しっかり1トップで出られるので、いい結果を出せるようにしたい」ときっぱり。「やり慣れているので引き出しも多いし、経験の量も違う。そこ(の違いは)かなりある」と自信を語った。

 10月のオランダ遠征、11月のオーストリア遠征では検疫措置による招集制限がかかり、プレーしたのは10月のカメルーン戦1試合のみ。11月にはW杯ベスト16常連のメキシコに手痛い敗戦を喫したが、前半に訪れた決定機をなかなか決め切れなかったこともあり、大迫の不在が響いた部分は少なからずあった。

 メキシコ戦の前半を映像でチェックしたという大迫は「いい流れでチャンスもあったけど、0-0のまま行ってしまった。あそこで点が取れておけばというけど、たらればで言うのはよくない」と指摘。「グループリーグで対戦する確率も高い相手だと思うし、一つ上、二つ上のチームがまだまだいるので、そこで勝てるようにレベルアップしていかないといけない」とさらに上を見据え、それぞれが個人で成長していくことの重要性を説いた。

 今回の合宿では、そうした自信を結果で表現していく覚悟だ。

 所属先でなかなか試合に出られない状況を考えると、25日の韓国戦、30日のモンゴル戦で連続起用される可能性もある。「チームとして勝つことにだけ集中する」。そう力を込めた大迫はもう一つのモチベーションも明かした。

「観客も入れるということなので、個人的にめちゃくちゃ嬉しいし、ファンの皆さんの前でプレーするのが楽しみ」。感染拡大の第四波が本格化している欧州では依然として無観客、ごく少人数での試合開催が続いており、韓国戦での上限10000人という入場制限は異例の多さ。そうした喜びも力に変え、まずは日韓戦で1年半ぶりのA代表ゴールを狙う。

(取材・文 竹内達也)

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