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前日は同点機で「惜しい」連発。158cmの強力ドリブラー、U-17高校選抜MF高橋隆大が雪辱の2発

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1本目34分、2点目を決めたU-17日本高校選抜MF高橋隆大(静岡学園高)が歓喜のダッシュ

[2.19 練習試合 U-17日本高校選抜 4-6 拓殖大]

 前日の悔しさをゴールで晴らした。U-17日本高校選抜は拓殖大戦1本目の10分、MF廣井蘭人(帝京長岡高2年)からのパスを右サイドで受けたMF高橋隆大(静岡学園高2年)が縦へ持ち出して右足を振り抜く。強烈な一撃をニアサイドへ突き刺して同点。立ち上がりの悪い流れを一変させるようなゴールだった。

 新生・静岡学園の10番を背負う高橋の勢いは止まらない。2-2となって迎えた同34分、左SH篠田翼(昌平高2年)からの折り返しを丁寧にコントロール。そして右足シュートをゴールに叩き込んだ。

 ゴールを決めると、カメラマンの一人の下へ駆け寄り、ゴールパフォーマンス。チームメートやコーチ陣から「なんで、先にカメラ!?」と猛ツッコミを受けていた。ただし、本人にとって嬉しいゴールであったことも間違いない。

 U-17日本高校選抜は前日の駒澤大で1-5から猛反撃。残り10分頃から3ゴールを奪い返すと、さらに全4得点に絡んでいた高橋へボールを集めて同点を目指す。高橋が39分に放ったドリブルシュートは枠右。40分には右サイドをSB鈴木大翔(尚志高2年)とFW福田秀人(米子北高2年)で崩し、ラストパスが高橋の下へ届いたが、合わせ損なってしまう。そして40+1分の右足シュートはGKの手とクロスバーを叩いて試合終了。試合後、高橋はチームメートに何度も謝罪し、誰よりも悔しがっていた。

 158cmの強力ドリブラーの仕掛けはリズムが独特。大学生DFも対応に苦慮していた。何度もシュートまで持ち込む力はあるが、決定力は課題。ただし、拓大戦では「結果が出せなかったので、反省というか悔しいです」という思いもぶつけて2ゴール挙げ、前日の悔しさを晴らした。

 中断していた静岡県新人戦は再開を目指して準備されていたが結局、中止に。だが、静岡学園の新エースは、強豪大学との貴重な勝負で自分を成長させている。今年、静岡学園は高校年代最高峰のリーグ戦、プレミアリーグに復帰。「プレミアは基本格上になると思う。苦しい時間にワンチャンスをものにするゲームになる。力をつけてチームを勝たせるエースになりたい」と語る高橋が、静岡学園のトレーニングや今後のU-17高校選抜の活動を通して決め切る力を高めて新シーズンを迎える。

1本目10分、U-17日本高校選抜MF高橋隆大(静岡学園高)が右足シュートを叩き込んで1点目

1本目34分、U-17日本高校選抜MF高橋隆大(静岡学園高)が2点目の右足シュートを決める

(取材・文 吉田太郎)
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