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米子北の新10番MF中井唯斗はジェイドン・サンチョのように前へ、ゴールへ

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昨年のインターハイ準優勝校・米子北高の10番MF中井唯斗

[3.14 中国高校新人大会決勝 高川学園高 2-1 米子北高]
 
 米子北高の新10番が「もっと成長」することを誓った。MF中井唯斗(2年=鳥取KFC出身)は、中国高校新人大会決勝で存在感ある動き。マンチェスター・ユナイテッドのイングランド代表MFジェイドン・サンチョに憧れるサイドアタッカーは、左サイドの攻防で主導権を握り、突破口になっていた。

「昨日の試合で全く良いプレー、結果が出せていなくて、今日は自信を持ってゴールに向かうプレーとか増やして行こうと思っていました」。前半はクロスやコンビネーションでの崩しにチャレンジしていたが、不満の出来。それでも、切り替えて臨んだ後半は相手SBの疲労感を見ながら仕掛け、アシスト、ゴールを狙っていく。

 そして、巧みにDFの逆を取るドリブル突破からクロスを上げ切るなどチャンス、シュートシーンに絡んだ。だが、得点に繋がるプレーができず、チームは惜敗。「結果に繋げられなくてとても悔しかったです」と首を振った。

 昨年は名門・帝京高とのインターハイ初戦で後半アディショナルタイムに劇的な同点弾。このゴールをきっかけに自信を掴んだMFは、続く東海大山形戦で失点直後に同点ゴールを決めるなど、チームの準優勝に貢献している。選手権でも切り札の役割。新チームでは中村真吾監督が「一番頑張ってもらわないと」と期待するプレーヤーだ。相手の逆を取るドリブルや切り返しからのシュートが魅力の中井は、中心選手に相応しい活躍を目指す。

 昨年の10番は岡山入りしたMF佐野航大。「去年の10番が佐野航大選手だったので、憧れでしたし、もっと良いプレーを見せなければいけないと思っているんですけれども、少し重い感じもあるので、もっと成長してこれから結果を出していきたい。攻守に渡って運動量やメンタル、決めるところを決め切ってもっと存在感を出していかないといけない」。前10番に近づけるように、努力を重ねていくだけだ。

 1年時はまだまだ自信がなく、アイディアも表現できなかったという。だが、「ここ(米子北)で鍛えられて、ガツガツ行けたり、自信にも繋がったのでアイディアも出てきた」。憧れであるサンチョのように。「スピードや相手の逆を取ったり、シンプルなプレーやゴールに向かうプレーを見習っていきたい」。新10番の責任感を持つ中井が前へ、ゴールへ向かって新生・米子北を引っ張る。

(取材・文 吉田太郎)

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