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小柄なMFが献身性と技巧で浜松開誠館を牽引。松本大樹主将は「14」のシーズンを「やり切る」

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浜松開誠館高MF松本大樹主将はチームを背中で牽引する

[4.2 高円宮杯プリンスリーグ東海第1節 浜松開誠館高 2-1 藤枝東高 浜松開誠館総合G]

「受け継がれてきたもので、去年のキャプテン(三浦成貴)も自分に多くのものを残してくれたのかなというのがあったので、重い番号ですけれども、やり切らなければいけないと思っています」

 インターハイ予選、選手権予選、そしてプリンスリーグ東海の3冠を狙う浜松開誠館高(静岡)の新主将、MF松本大樹(3年=ツインズ出身)は登録162cm、56cmでチームの中でも特に小柄。だが、チームにとって大切な「14」とキャプテンマークを託されているMFは、印象的な動きを見せていた。

 本人は「自分自身はあんまり良くなかったです。(押し込まれる)試合展開でもあったんですけれども、あまりボールに係れなかった」と首を振る。だが、左サイドや前線でハードワークを継続。試合終盤でも献身的なプレッシングを繰り返していた。

 また、足元巧みで視野の広さと得点嗅覚を備える松本は、縦に速いチームの中でタメを作り、DFのタイミングを外してのドリブルでゴールに迫った。そして、「自分は最後(ゴール前の崩しに)どうやって係わって、どう得点を狙っていくかは考えていました」という主将は、最後の局面に顔を出し、前半24分、後半1分にゴールマウスを叩くシュート。チーム状況によってボランチ、SH、前線も務める万能型は、気持ちの強さも持ち合わせている。

 3月には静岡ユース選抜の一員として日本高校選抜と対戦。「スピード感とか、高校選抜の球際の強さ、デカさ、高さという面で(自分)は小柄なんで、そういうところでもしっかり勝ち切らないといけない、まだステップアップしていかないといけない」。貴重な経験によって目指す指標ができた。

 DF松原后(シントトロイデン)や選手権初出場時のキャプテン、DF山田梨功(現明治大)らが背負ってきた背番号14に重みを感じているという。それでも、仲間のサポートも力にやり切るだけ。「身長デカイ選手よりもハードワークして、なおかつ足元の特長を出して行かなければいけないと思っています」。。小柄なMFは自分の特長とリーダーシップをどの試合でも発揮すること。そして、1年間を通して「14」に相応しい選手になって、チームに多くの白星とタイトルをもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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