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飯塚は福岡連覇届かず。強力FW芳野凱斗は「期待してもらえる選手に」、選手権で「絶対に全国優勝」

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飯塚高FW芳野凱斗は先制点をマークしたほか、随所で攻撃力を発揮した

[6.5 インターハイ福岡県予選決勝 九州国際大付高 1-1(PK12-11)飯塚高 小郡市陸上競技場]

 福岡連覇、2度目のインターハイ出場で日本一を目指した飯塚高の挑戦は、県決勝で幕を下ろした。序盤、相手の迫力ある攻撃を凌ぐと、その後はボールを支配しながらゲームをコントロール。九州国際大付高の強度を上回ってセカンドボールを回収し続けた。

 そして、「自分は前向いたら絶対に一人でも突破できる自信がありますし、コンビで破ることもできますし、点に絡めることができればと思っていました」というFW芳野凱斗(3年=オリエントFC出身)をはじめ、MF村井天(3年)やU-16日本代表候補左SB藤井葉大(2年)ら攻撃タレントの個性も光る展開。後半は相手のカウンターを受けるシーンもあったが、0-0のまま試合を進めると、21分に右サイドでの鮮やかな崩しから芳野が先制ヘッドを叩き込んだ。

「全員でしっかり戦えたのもあって、自分が決めたのも全員で戦って獲れた点だと思う」と芳野。だが、直後に紙一重のプレーでFKを献上すると、その1本を決められて同点に追いつかれてしまう。

 その後、飯塚は延長戦も含めて相手再三相手ゴールに迫っていたが、次の1点を奪うことができず、13人目までもつれ込んだPK戦の末に敗退となった。中辻喜敬監督は「難しいですね。フットボールをして勝ちたい」。各選手が高い質を持って動いていたが、雨中で何度も相手のロングボールに押し返されてしまい、エースMF池田悠夢(3年)の負傷交代というアクシデントもあった。

 指揮官は「得点シーンのような崩しを増やさなければいけない」と指摘。また、芳野は「新人戦もセットプレーからの失点で、今大会も得点の後の失点が多かったので、点を獲った後にもう一回チームで仕切り直して集中して最初から試合に入ることが大事。切り替えてリーグや選手権もあるので、そこで勝って、選手権で絶対全国大会に行って、絶対に全国優勝したいと思います」と誓った。

 局面を打開するドリブルなど攻撃力の高さを示した芳野の目標はプロ入り。「個人としても色々課題が見つかったので、もっとシュートの部分などの精度を上げて、1点だけじゃなくて2点目を獲れたと思うので、少ないチャンスでも決めれる選手に。チャンスメークもできて、得点も獲れて、自分がいれば相手が怖いとか、俺が持ったらチャンスができるとか、期待してもらえる選手になりたい」。1タッチパスの精度など総合力を向上させ、チーム、観衆からも期待されるような選手になって、選手権で輝く。

(取材・文 吉田太郎)
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