2本ストップの柏GK松本健太がPK戦最後のキッカーに「結果としてやっぱり…」
[12.9 天皇杯決勝 川崎F 0-0(PK8-7) 柏 国立]
川崎フロンターレにとっては劇的な、柏レイソルにとってはあまりに無常な幕切れだったーー。
スコアレスで突入したPK戦、勝敗の行方は両守護神に託される形になった。2人ずつが失敗して迎えた10人目、先行・川崎Fのキッカーは、GKチョン・ソンリョンだった。「Kリーグ時代以来」だというPKでのキッカーをつとめたソンリョンは、フィールドプレイヤー顔負けの右足のインフロントキックでゴール右に成功してみせた。
後攻の柏の10人目は、2本PKをストップさせていた殊勲のGK松本健太。「僕も蹴る方の(PKの)練習をしていた中で、今日止められた方に蹴るっていうのはあらかじめ決めていて。練習通り蹴りましたけども、チョン・ソンリョン選手にうまく読まれてしまった」と振り返る。
ストップしたソンリョンは、「僕がインサイドで決めたので、松本選手はインサイドに蹴らないだろうなと思った」という。その読み通り、柏の10人目をストップした川崎Fが、8-7でPK戦を制し、3年ぶりの天皇杯優勝をつかんだ。
「結果としてやっぱり自分のミスで負けてしまったっていうところは、本当にショックでした」。泣き崩れる松本に、次々と選手たちが駆け寄った。
両守護神の活躍は、PK戦だけではなかった。120分を通して川崎Fにチャンスをつくらせないで時計の針を進めていた柏だが、最初の被決定機は延長後半13分、DF山根視来のクロスからFWバフェティンビ・ゴミスにヘディングシュートを許してしまう。しかし、これを松本のビッグセーブによって難を逃れる。ソンリョンもまた、FW細谷真大との1対1の場面で、ビッグセーブを見せていた。
表彰式を終え、ミックスゾーンで取材に応じた松本は、顔を下げることなく気丈に答えていく。
「来年以降しっかりタイトル争いできるチームを、またイチから作り上げていって、来年以降はしっかりタイトルをつかんで、サポーターたちと今日川崎さんが喜んでいたような喜びを分かち合いたい」
昨年まではJ1で1試合のみの出番しかなかったGKから一転、今年は第7節以降の全28試合を守る正守護神へーー。26歳のGKは、来る新シーズンへ前を向いた。
(取材・文 奥山典幸)
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川崎フロンターレにとっては劇的な、柏レイソルにとってはあまりに無常な幕切れだったーー。
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後攻の柏の10人目は、2本PKをストップさせていた殊勲のGK松本健太。「僕も蹴る方の(PKの)練習をしていた中で、今日止められた方に蹴るっていうのはあらかじめ決めていて。練習通り蹴りましたけども、チョン・ソンリョン選手にうまく読まれてしまった」と振り返る。
ストップしたソンリョンは、「僕がインサイドで決めたので、松本選手はインサイドに蹴らないだろうなと思った」という。その読み通り、柏の10人目をストップした川崎Fが、8-7でPK戦を制し、3年ぶりの天皇杯優勝をつかんだ。
「結果としてやっぱり自分のミスで負けてしまったっていうところは、本当にショックでした」。泣き崩れる松本に、次々と選手たちが駆け寄った。
両守護神の活躍は、PK戦だけではなかった。120分を通して川崎Fにチャンスをつくらせないで時計の針を進めていた柏だが、最初の被決定機は延長後半13分、DF山根視来のクロスからFWバフェティンビ・ゴミスにヘディングシュートを許してしまう。しかし、これを松本のビッグセーブによって難を逃れる。ソンリョンもまた、FW細谷真大との1対1の場面で、ビッグセーブを見せていた。
表彰式を終え、ミックスゾーンで取材に応じた松本は、顔を下げることなく気丈に答えていく。
「来年以降しっかりタイトル争いできるチームを、またイチから作り上げていって、来年以降はしっかりタイトルをつかんで、サポーターたちと今日川崎さんが喜んでいたような喜びを分かち合いたい」
昨年まではJ1で1試合のみの出番しかなかったGKから一転、今年は第7節以降の全28試合を守る正守護神へーー。26歳のGKは、来る新シーズンへ前を向いた。
(取材・文 奥山典幸)
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