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柏へ移籍後最初の1年が終了…MF高嶺朋樹「シーズンを通してパフォーマンスを出せたかと言われれば、出せなかった」

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守備面だけでなく左足からの展開力も武器の柏MF高嶺朋樹

[12.9 天皇杯決勝 川崎F 0-0(PK8-7) 柏 国立]

 2016年を最後に勝利がない川崎フロンターレに対して、柏レイソルは優位に試合を進めていた。

「守備からの速攻だったり、裏を取ってから押し込んでの展開っていうのは自分たちが狙っている展開でしたし、監督が狙ったことを自分たちはうまく遂行できたと思う」

 ダブルボランチの一角で先発したMF高嶺朋樹は、そう試合を回想する。「特に自分たちの展開だった」と高嶺が挙げる最初の45分は、川崎Fのシュート「1」に対して、柏は「11」と圧倒した。それだけ内容がよかっただけに、延長戦を含めた120分で仕留められずPK戦で涙をのんだことは「悔しい」の一言では語り尽くせないだろう。

 高嶺が筑波大学在籍時に強化指定選手だった2019年、北海道コンサドーレ札幌がルヴァン杯の決勝に進んでいたが、そのときはメンバー外(試合はPK戦の末に川崎Fが札幌に勝利)。今回の天皇杯決勝が初のファイナルの舞台だった。

「最初に入場したときはすごい雰囲気でした。その中でも集中力を持って試合に入れましたし、自分にとってはすごいよかったです」

 札幌からの移籍1年目のシーズンは、リーグ戦では残留争いを演じながらも天皇杯準優勝という形で幕を閉じた。

 今シーズンのリーグ戦の出場記録を見ると、出場停止の3試合を除く全試合に出場。シーズン序盤は途中出場が続いた時期もあったが、現在は柏で替えのきかない存在になっている。

「開幕戦、第2節と自分的にはコンディションがすごいよかった中で、(第3節は)スタメンから外れてコンディションを落としてしまって。シーズンを通して自分のパフォーマンスを出せたかと言われれば、出せなかったんですけど、最後になるにつれて自分自身のコンディションも上がってきていたので。最後優勝できればよかったんですけど……」

 チームとして「追いつかれる展開だったり、勝ちきれないゲーム、逆転されるゲームが多かった」今シーズン。26歳で迎える2024シーズンは、個人としても、チームとしても、高いパフォーマンスが期待できそうだ。

(取材・文 奥山典幸)
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奥山典幸
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