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[MOM4052]松商学園FW市ノ瀬純大(3年)_借りを返した2発!! 得点への欲を高めるエース「チームを勝たせるFWになりたい」

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2得点を奪った松商学園高FW市ノ瀬純大(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[10.29 選手権長野県準決勝 松本県ヶ丘 1-5 松商学園 サンプロアルウィン]

 憧れの選手として挙げるのは、日本代表のFW大迫勇也(神戸)とFW上田綺世(セルクル・ブルージュ/ベルギー)。2人のように前線のターゲット役として周りを活かすプレーをこなしつつ、得点も奪えるのが松商学園高のFW市ノ瀬純大(3年)だ。

 エースとして期待されながら、先週行われた準々決勝の松本一高戦はノーゴール。市ノ瀬は「チャンスがあったのに決められなかった。チームのみんなに助けて貰って勝てた試合だったので、今日は自分がゴールを決めて勝たせるという気持ちで挑みました」と振り返る。ゴールを奪うために、この日はサイドに流れ過ぎず、中央でプレーしようと常に意識していた。加えて、空いているスペースやDFの裏を常に意識し、タイミング良く抜け出そうともしていた。

 彼に初めての決定機が訪れたのは、1-0で迎えた前半25分。MF洞澤想(3年)がゴール前に入れたスルーパスから、ゴール前に抜け出すと豪快にゴールネットを揺らした。自身の2点目が生まれたのは、後半10分。立ち上がりから松本県ヶ丘に押し込まれる時間帯が続く中、MF雪本泰雅(3年)がスピードを活かして、右サイドを破り、ゴール前にパスを入れた。「泰雅はドリブルで抜ける力を持っているので、中で待っていました」と振り返る市ノ瀬は、ニアで潰れるつもりでいたが、ボールウォッチャーになっていたDFの対応を見逃さず、バックステップを踏んでシュート体勢へ。一本目のシュートはGKに阻まれたが、自ら押し込んだ。

 このゴールでチームは流れを取り戻し、15分には雪本の5点目も生まれた。終わってみれば、5-1の快勝で、市ノ瀬自身もチームを勝利に導く2点を奪ったが、満足した様子は見られない。「準々決勝の借りは返せたけど、チャンスが多くあった中で2点しか決められなかったのが、個人的に凄く悔しい部分。ハットトリックできたと思う。次は決勝で、チャンスが多くあるとは限らないので、チャンスを決めきれるように、この1週間もっと練習で意識していきたい」。

 信州大学附属松本中ではボランチやサイドハーフとしてプレーしたが、高校入学後にFWへと転向。当初は、慣れないポジションに戸惑いもあったが、高山剛治監督らのアドバイスもあり、頭角を現していった。昨年の選手権予選で初戦敗退に終わってからは決定力に磨きをかけるため、練習後に必ずシュート練習をやってきた。練習中もゴールから逆算した動きを常に意識してきたという。夏のインターハイ予選で自らが得点を奪えず、準々決勝で涙を飲んでからは、得点に対する欲は更に高まっている。ゴールネットを揺らして、チームを勝利に導くのが彼の使命だ。

「最近は全国に行けていないので、チームみんなが全国に行きたいという気持ちを持っていて、その想いはどのチームよりも強い。自分も、チームを勝たせるFWになりたい。今日は多くあったチャンスを決めきれなかったけど、次はチャンスを決め切って優勝したいと思います」。そう意気込む男なら、決勝でも確実にゴールネットを揺らしてくれるはずだ。
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(取材・文 森田将義)

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