[11.6 選手権大阪府予選準決勝 興國高 2-2(PK5-4) 桃山学院高 ヨドコウ]

　2-2で規定の100分間を終え、PK戦にもつれ込んだ大阪府予選準決勝。両チームの選手が次々にキックを沈めていく中、勝敗を分けたのは興國高GK山際壮太(3年=FC平野出身)のセーブだった。

　先攻となった桃山学院高の3人目、相手が助走でフェイントをかけてきたが、山際は先に駆け引きを仕掛けた。「一回フェイントを入れてから飛ぶというのをやってきた」。リズムを外して蹴ろうとした相手に対し、山際は左に動くと見せかけてギリギリまで我慢。山際の動きを見て蹴った相手のキックを中央でストップした。

　1本目では読みどおりの横っ飛びでボールに触れながらも、セーブできなかったことに悔いが残っていた。「一本目を止めたかったけど、止められなかったのでやっとやなと」。喜びを爆発させた守護神は「読みもあるけど、駆け引きで勝てたと思う」と胸を張った。

　その後も味方キッカーは5人全員が成功し、5-4で勝利。それでも山際は「まず守備のところで2失点したところを反省しないといけない」と冷静だった。

　この日、チームは2度にわたって先行したものの、2度追いつかれたことでPK戦へ。本来であれば前後半の80分間で試合を決めておきたいところだった。「履正社は攻撃が強いので無失点に抑えることを徹底したい」。決勝戦ではクリーンシートで全国への切符を掴むつもりだ。

(取材・文　竹内達也)

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