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国見の“決勝点男”FW利根悠理、苦境を前向きなマインドで乗り越えた大型ストライカーの目標は優勝と「得点王」

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名門・国見高の“決勝点男”のFW利根悠理(3年=animoselect FC)

 第101回全国高校サッカー選手権は29日、1回戦15試合が行われる。国見高(長崎)は、北海高(北海道)と初戦。優勝6回の伝統校が12年ぶりの選手権でまず1勝、そして全国制覇に挑戦する。

 FW利根悠理(3年=animoselect FC)は183cmの大型ストライカー。1年時の九州高校新人大会準決勝で劇的な決勝点、決勝でも圧巻ミドルを決めて国見に14年ぶりとなる新人戦九州タイトルをもたらした。その後怪我もあり、なかなか結果が出ずに苦しんだが、今回の県予選決勝で劇的な決勝ゴール。復活Vに大きく貢献した利根が、選手権へ向けた意気込みなどについて語った。

―県大会では大仕事できた。
「まずこの大会に入る前にスタメン落ちというのがあって、その中で一回本当に折れそうになった時がありました。何とか自分なりにモチベーションを保って、大会に入りました。そういう状況でも『(最後は)自分が決めるようになっている』と自分でも考えながら試合をしていて、結果としてもそういう風になれたので、選手権の本大会でも、優勝できる流れがみんな見えているので、優勝を目指して、個人としても同世代のFWとかに引けを取らないように。形としては得点王を今目標としています」

―優勝までの流れが見えている。
「自分としてもそういうマインドというか考え方でやってきました。九州新人とか、今年の新人戦、準決勝までしかなかったんですけれども、その決勝点を取ったり、決勝点を取ることが多いので、そういう考え方を変えずにそのまま自信を持ってやりたいです」

―1年時の新人戦で活躍してその後苦しい時期も。どう乗り越えてきた?
「一番苦しかったのはその後の高総体(インターハイ予選)の時で。脛を疲労骨折してしまって4か月くらい離脱して、その後もBチームからなかなか調子が上がらず、選手権もメンバーに入ったんですけれども、良いプレーができずに(ベンチメンバーから)落ちてしまって、チームも負けてという感じで悔しかったです。元々そんな上手い選手ではなかったので、自分は練習するしかなかった。今、自分に合ったトレーニングを決めていて、それを毎週やっているので、その成果が今年の選手権で出たのかなと思います」

―どういうトレーニングを?
「身体の面だったら、筋肉増やす筋トレとかではなくて、瞬発力を上げる瞬発的なトレーニングもある。あとは身長が急に伸びて動きが鈍かったりしたので、ラダーをずっとやっていました」

―身長はどのくらい伸びた?
「入学時176とかで、今183くらいあるので。最初は本当に動けなくて。体重ももうそろそろ80くらいなので、それで動けたら良いなと」

―去年、チームの結果出ずにオレがやっていればと。
「そういう気持ちはあったんですけれども、自分の怪我やコンディションの悪さがあった。出る選手は結果を残していかないと試合にも出れないので、自分が決めたいという気持ちもあったんですけれども、そこは自分のプレーが悪かったので仕方がないと思っている。最後の3年は懸けてきましたし、本大会楽しみでしか無いので、全力でやるだけです」

―意識する選手はいますか?
「やっぱり九州なので、(神村学園の)福田師王選手は意識するんですけれども、本当目指すというか超えたい存在なので。真似するんじゃなくて、自分らしさを持って、自分でも全国でできると思っているので、やっていきたいと思っています」

―負けていないところは?
「自分はシュートが武器と思っているので、その前を向いてというか、自分でシュートまで持っていく形を最近徐々に掴みつつあるので、そこは選手権までに磨いて、打ったら入るという自信があるので、そこは形を作って点が取れるようにしていきたいです」

―ノルマは?
「(個人得点記録の)10超えたいですね」

(取材・文 吉田太郎)
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