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[MOM4174]国見GK今村泰斗(3年)_“宣言PK”で鍛えられたキッカーとの信頼関係で2戦連続PK戦勝利

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2試合連続のPKストップとなった国見GK今村泰斗(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[12.31 選手権2回戦 尚志 0-0(PK3-4) 国見 ニッパツ]

 2日前と同じスタジアム、同じゴールサイドでのPK戦とあって落ち着き払っていた。29日の1回戦・北海戦(1-1、PK6-5)に続いて2試合連続のPK戦となった国見高(長崎)のGK今村泰斗(3年)が再び勝利の立役者となった。

「一昨日もここでPK戦をやって、感覚や雰囲気は分かっていた。これは来たなと思ったし、自分の土俵に持ち込めた」。北海戦でも2本のPKセーブを見せた今村はこの日も尚志の4人目を見事にストップ。追い込まれた尚志は5人目のキックもクロスバーを越えてしまい、国見が2試合連続でPK戦を制した。

 流れの中でも後半27分、1対1のピンチをビッグセーブでしのいだ今村。「PKは得意。DF陣が(失点を)ゼロに抑えてくれて、自分がやるしかないと思った」と話す守護神の活躍が目立ったが、PK戦では北海戦の1人目が止められて以降、キッカーが10人連続で成功しているのも勝因の一つになっている。

 PK戦について木藤健太監督は「弱いと思う。今年も九州の新人大会と九州総体では神村学園にPK戦で負けている」と指摘。昨年の選手権も長崎県予選の準決勝で創成館にPK戦で敗れていた。

 そんな苦手意識を払拭したのが練習で取り入れた“宣言PK”だった。「キッカーがあらかじめキーパーにコースを言ってから蹴る。いいコースだったり、シュートスピードがないと決められない」(今村)と、蹴る方向を宣言してでも決められるようなキックのパワーと精度を鍛えてきた。

 練習の成果が「自分が5本のうち1本でも止めれば、仲間が決めてくれる」という信頼にもつながり、2試合連続のPK戦勝利で17年ぶりの3回戦進出を果たした国見。次戦は前回王者の青森山田と対戦する。

 ロングスローを含め、セットプレーが大きな武器となる青森山田に対し、「ハイボールが自分の弱点だったけど、夏からずっとクロス対応をやってきた。守備範囲を広くして仲間を助けたい」と意気込んだ今村は「青森山田はずっとテレビで見てきたチーム。そことやれるのは選手としてもうれしいし、楽しみたい」と宣言。王者を破ることで名門復活を全国に印象付ける決意だ。

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(取材・文 西山紘平)

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